90%は心配ご無用な鼻血ですが、中には恐ろしい病気の場合も……

たかが鼻血ぐらいと思っていると、危険な病気のシグナルが隠されている

今、巷で何かと話題の鼻血ですが、ほとんどの鼻血は誰にでも起こりうる一般的な症状で心配はないそうです。

転んだり、ぶつけたりと鼻にショックを受けた場合や、鼻を触っていた場合など鼻血の90%は、小鼻の内側にあるキーゼルバッハという部位から出血します。
この部位からの鼻血でしたらほとんどは心配ないので、まずは落ち着きましょう。
そして、座ってうつむいた姿勢で安静にして、親指と人差し指で小鼻をなるべく上の方からつまみます。
通常の鼻血なら5~10分程押さえていれば収まるでしょう。
鼻血の出血が多いようでしたら、脱脂綿湿らし硬くねじり出来るだけ長めにして、鼻の奥の方までしっかりと詰めましょう。

さらに小鼻を指で圧迫すれば、鼻血の止血効果があがります。
その他にも鼻血を出したときの注意点がいくつかあります。

・鼻血で出血しているときに頭を低くするのは間違い。
外傷がある時は、傷口を低くするのと同じ原理です。

・患者さんを寝かせたほうが落ち着く場合には、枕や座布団などで
頭の位置を高くし、顔は横向きにして寝かせます。

・鼻血の出血量が多い場合、あお向けに寝ていると血液が喉に流れていき、
飲み込んでしまい、気持ちが悪くなったりするので注意。

鼻血の90%は上記のような対処で出血は収まりますが、残りの10%の症状だと、
下記のご病気が疑われますので気を付けましょう。

循環器の障害

高血圧や動脈硬化などの循環器系の障害がある場合は、血圧が高いためにキーゼルバッハ部位から出血しやすくなります。

環器の病気以外

腎臓病、肝臓病の人も鼻血を出しやすい傾向です。
また、白血病、血友病、血小板減少症などの血液の病気でも鼻血が出やすくなります。
これらの病気がある場合には鼻血以外にも全身症状があるはずですし、
皮膚に斑点が出たり、歯ぐきから出血があるはずです。

上顎癌

副鼻腔の1つである上顎洞から発生する癌です。
腫瘍のある側だけが鼻づまりを起こして、通常の鼻血ではなく血液の混じった
悪臭のある鼻水がたびたび出ます。

上記の病気以外でも様々な病気の可能性がございますので、頻繁に鼻血が出たり、あまりに鼻血が止まりにくいということに加えてこういった症状があるようなら、一度、内科で診察を受けて、詳しく鼻血の原因になっているかお調べください。

(参照・日本成人病予防協会/http://www.japa.org/