臨床試験で実証!片頭痛にはラベンダーが効果的

臨床試験で実証!片頭痛にはラベンダーが効果的

片頭痛は、頭の片側からこめかみにかけて脈を打つようにズキンズキンとした痛みを感じるタイプの頭痛です。月に1~2回から週に1~2回程度、発作的に起きるのが特徴で、いちど痛み出すと寝込んだり仕事が手につかなくなったりすることがあり、日常生活に支障をきたすことが多くなります。

また、片頭痛は20~40歳代の若い女性に多い頭痛といわれ、日本頭痛学会『慢性頭痛診療ガイドライン』によると、思春期頃から発症することが多く、その有病率は高校生では9.8%、中学生では4.8%といわれます。この片頭痛に対するラベンダーオイルの有効性を確かめる臨床試験が行なわれたという報告があります。

この試験は、片頭痛と診断された47人の患者さんに対し、プラセボ対照試験として行なわれました。プラセボとは、色、重さ、味及び匂いなど物理的特性を可能な限り被験薬に似せ、かつ薬効成分を含まない「偽薬」のことです。患者さんが薬によって症状の改善が見られた場合、薬による治療効果のほかに、疾病の自然経過、平均への回帰、被験者・治験実施医師の期待、試験に参加していることによる心理的効果なども症状改善の要因と考えられます。

そこで、治療群と対象群を比較することによって純粋な薬効を確認するのがプラセボ対照試験です。この試験では、治療群の患者さんにはラベンダーオイルの15分間の吸入が行なわれ、対象群の患者さんにはプラセボとして同じ時間流動パラフィンが使用されました。
試験は合計2時間実施され、患者さんは30分間隔で視覚的評価スケール(VAS)による頭痛の重症度と関連症状を記録するという方法が用いられました。
視覚的評価スケールは、「0」を「痛みはない」状態、「100」を「これ以上の痛みはないくらい痛い(これまで経験した一番強い痛み)」状態として、現在の痛みが10cmの直線上のどの位置にあるかを示す方法で、診療の場でも広く使用されている痛みの評価方法です。
この方法によって試験を実施したところ、ラベンダーを使用した治療群では痛みの度合いが3.6 ± 2.8減少したのに対し、プラセボの対象群では1.6 ± 1.6の減少にとどまったという結果が得られました。

また、頻度においても、治療群では129回発生した頭痛のうち92回がラベンダーによって痛みが軽減したのに比べ、プラセボを使用した対象群では、68回の頭痛のうち32回の有効性にとどまりました。この結果から、ラベンダーオイルは片頭痛に対して鎮痛効果が期待できる有効な手段であるということができます。

さらに、別の32人の被験者に対して神経生理学、心理学、実験的疼痛学の観点から、ペパーミントオイルとユーカリオイルが頭痛にどのような効果をもたらすかということを確かめる実験も行われています。その方法は、額とこめかみに配合比率を変えたエッセンシャルオイルの混合物を塗布することによって頭痛に対する効果を比較するというものです。

まず、ペパーミントオイル、ユーカリオイル、エタノールを混合したものを塗布したところ、認知力、筋弛緩、精神的リラックス効果をもたらすことが確認されましたが、痛みに関してはほとんど効果が見られなかったといいます。一方、ペパーミントとエタノールの混合物は、頭痛に対して明らかな鎮痛効果を示したといいます。この実験は、エッセンシャルオイルの配合を変えることによって、得られる効果の種類が大きく変化することを示しています。

私たちのサロンで行なうメディカルヘッドスパ「アロマタッチ」でも、頭痛にお悩みの方にはラベンダー、ペパーミントを中心としたエッセンシャルオイルを配合することによって、頭痛の程度・頻度が大幅に減少したという感想をいただくことが多々あります。このような現象が生じるのは、薬の吸収率が高いといわれる額と頭部にアロマシャワーを作用させることによって、ラベンダーやペパーミントが持つ鎮痛効果が速やかに発現されるためなのかもしれません。