全ての結果にはその原因があり、全ての原因には結果がある。

ザ・キバリオン「引き寄せの法則」の原典PART.10

結果がもたらされているならば、そこに必ず原因がある

第10回「原因と結果の法則」
私たちの世界を構成する最小の物質が素粒子です。クオークとレプトンの存在までは見つかりましたが、その存在同士を、どう組み合わせて計算しても質量がゼロになってしまい、それではあらゆるものが個体として存在することができないので、<神の素粒子>と言われるヒッグス粒子の存在が研究され、大掛かりな研究の結果、近年その存在が明らかになりました。 「結果がもたらされているならば、そこに必ず原因がある。」この法則はいたってシンプルであり、「偶然はない。」ことを教えてくれています。
私たちはこの宇宙のリズムの中に生かされています。そのリズムをつくり出しているTHE ALLは不可知であり、完全に理解することはできません。
しかし、この世界に起きていることから、目に見えない大きな力が働いていることは、太古の時代の人達でも感じ取ることはできました。
ありとあらゆる現象がTHE ALLの法則の中で関係し合い(原因)、起きる事が起きている(結果)のがこの世界です。

<原文・訳>
-VI. The Principle of Cause and Effect. “Every Cause has its Effect; every Effect has its Cause; everything happens according to Law; Chance is but a name for Law not recognized; there are many planes of causation, but nothing escapes the Law.”- The Kybalion.
原因と結果の法則すべての原因には結果がある。すべての結果にはその原因がある。何事も法則によって起こる。偶然とは原因の見つけられない結果である。原因にはたくさんの層があるが、法則を逃れられるものなどない。

This Principle embodies the fact that there is a Cause for every Effect; an Effect from every Cause.
この法則は全ての結果にはその原因があり、全ての原因には結果があるという事実を具体的に表現しています。

It explains that: “Everything Happens according to Law”; that nothing ever ”merely happens”; that there is no such thing as Chance; that while there are various planes of Cause and Effect, the higher dominating the lower planes, still nothing ever entirely escapes the Law.
それは、「すべては法則に則って起こっている」ことを意味し、「単に起こった」ことなど何もなく、偶然なんてものは存在しないと説いています。多数の層の原因と結果があり、高い層が低い層を支配しますが、何物も法則から逃れることはできません。

The Hermetists understand the art and methods of rising above the ordinary plane of Cause and Effect, to a certain degree, and by mentally rising to a higher plane they become Causers instead of Effects. ヘルメス学者は通常の原因と結果の層をある程度超える術と方法を理解し、精神的に高い層となることで結果ではなく原因を創る側となります。

The masses of people are carried along, obedient to environment; the wills and desires of others stronger than themselves; heredity; suggestion; and other outward causes moving them about like pawns on the Chessboard of Life.
大衆は環境に左右され、より強い人の意思や欲望、遺伝や暗示など外側の要因によって、チェスの駒のように動かされています。

But the Masters, rising to the plane above, dominate their moods, characters, qualities, and powers, as well as the environment surrounding them, and become Movers instead of pawns.
しかし、マスターたちは上位の層に精神を高め、自身の気分、性格、質、力、そして自身を取り巻く環境を支配し、駒を動かす側となります。

They help to PLAY THE GAME OF LIFE, instead of being played and moved about by other wills and environment. They USE the Principle instead of being its tools. The Masters obey the Causation of the higher planes, but they help to RULE on their own plane. In this statement there is condensed a wealth of Hermetic knowledge-let him read who can.
マスターたちは他人の意思や環境によって動かされ遊ばれるのではなく、人生というゲームを楽しんでいます。彼らは法則に使われるのではなく、法則を使います。より高い層の原因には従いますが、自分の世界を支配しています。「読める者に読ませよ」というこの一節にヘルメスの知識の財産が集約されています。

どんな選択の結果が出来事に影響を与えたのか 関連性を見出す事が重要

この世界に起きているあらゆる結果には、原因があるのです。自然界に現象として起きていること(結果)を見れば、THE ALLの意識界・精神界の意志(原因)が分かる。これは第二の「投影の法則」でお伝えしました。
科学者のような専門家は、その原因を徹底的に研究することが仕事ですが、私たちはどのようにこの法則を人生で活かせば良いのでしょうか。

人生に起きることは、自分が引き寄せていないか?思考していないか?どこかで投影(そう思っていないか?)を起こしていないか?など。
ありとあらゆる要因が関連し合い、起きることは起きています。その中でも<自分の関わり>に対する学びが、人生を自分で築き上げて行く最も重要なポイントです。
シンプルに言えば、自分の人生に起きていることに対して、自分の<どんな選択の結果>がそのような出来事に影響を与えたのかをいかに学ぶか、です。
周りを変え続けて成功し続けた人も、幸せになった人もいません。変化させるのは自分自身です。自らのマインドと、具体的な選択を変えることによって、人生は必ず変化して行きます。

人生で起きた、自分にとって<ネガティブなこと>は、自分も影響を与えていたとしたら、どんな選択がそこに働いたからでしょうか?
逆に、<ポジティブなこと>も、自分もつくり出した源であるなら、どんな選択の結果、起きたのか。
ここのポイントは<二元性を超えること>です。良し悪し、正誤、善悪などを超えて出来事を見られるかです。
もしそれが見つかれば、ネガティブなことに影響を与えた自らの選択を止め、ポジティブなことに影響を与えた選択を強化すれば、人生は自分の好ましい方向に進みます。
私たち人間の持っている最も大きな力である「選択の力」をどのように使ったらいいのか?原因と結果の法則は、ダイレクトに人生に活かすことができる法則です。

【ポイント】
自分の人生に起きたネガティブなことを、誰かや何かのせいにしていないか。あるいは、思い出さないようにしまい込んではいないか。
逆に、人生で起きたポジティブなことも、ただ体験だけを思い出として残していないか。
それらの結果には必ず原因があり、そこに自分の選択の力との関連性を見出せるかどうか。
二元性を超えることで、精神性を高められるか。
自分が目指す人生をすでに生きている(結果)人は、どんな原因作りをしているのかを学ぶ。
原因作り(自らのマインド・選択・行動)を変化させられれば、人生は必ず変わる。

次回は最後の第七の法則<両性の法則>についてお伝えして行きます。

メタ・シークレット・ユニバーシティー
よしだ ひろちか