ライフスタイルデザイナー高橋克彰の“ウェルネスのセンスを磨く” PART.32~ノンカロリー飲料は実は太る!?

ライフスタイルデザイナー高橋克彰の“ウェルネスのセンスを磨く” PART.32~ノンカロリー飲料は実は太る!?

ノンカロリー飲料飲んでる?

ノンカロリーの炭酸飲料と、普通に糖分の入った炭酸飲料。みなさんはどちらを選びますかね??
たぶんほとんどの方がノンカロリーの方を選ぶんじゃないですかね?
ノンカロリー飲料は人工甘味料によって甘さを付けていることはみなさんご存知だと思いますが、ぼくはこの人工甘味料にやや懐疑的でした。以前から人工甘味料を摂取することによってガン、アレルギー、脳への悪影響など、もろもろ身体への悪影響がささやかれていましたが、研究が進み、人工甘味料を摂ることのリスクが徐々に明らかになりつつあります。

人工甘味料で糖尿病になる!?

今年の9月17日、英科学誌ネイチャーに人工甘味料が糖尿病のリスクを高めるという研究論文が発表されました。論文によると、複数のマウスと少人数の人間に対して人工甘味料を投与したところ、人工甘味料が腸内細菌の増殖と機能を阻害し耐糖能障害を促進、すなわち血糖値を正常に維持するための能力が低下することが分かったそうです。
そもそも人工甘味料は、口に入れると甘みを感じますが、体内に入ると糖とは違うため、体内で吸収されずに排泄されることから、糖尿病等の糖代謝に問題のある人でも食べられる!というところからスタートしました。ところがこの研究において全く逆効果になっていることが示唆されたわけです。

また昨年には、人工甘味料入りの炭酸飲料が2型糖尿病のリスク上昇に関連があるとする研究が、フランス国立保健医学研究所によって発表されています。この実験では、カロリーオフつまり人工甘味料入りの炭酸飲料を1週間で500ml飲んだ被験者の糖尿病リスクは、通常の糖分入りの炭酸飲料を同量飲んだ被験者よりも15%高く、1週間で1500ml飲んだ被験者では59%も高かったということです。
通常の糖分の入った飲料よりカロリーのない人工甘味料入りの飲料を飲んだ方が糖尿病にかかりやすいというのはまさか、という感じですよね・・・。

人工甘味料でカロリーが増える!?

今年の1月に米ジョンズ・ホプキンス大学の研究チームが、低カロリー飲料を好む太った人は、砂糖入りのソフトドリンクを飲む人よりも食べる量が多くなるという調査結果を出しています。それによると、低カロリー飲料派の肥満の人が1日に平均2058kcalを食べ物から摂っているが、砂糖入り飲料派の肥満の人は平均1897kcalだったそうで、低カロリー飲料を好む人は、不足するカロリーを食べ物で摂っているということでした。
カロリーの摂取を減らすために飲んでいる低カロリー飲料が、結果的にはカロリーをそれ以上に多く摂ってしまうことになっているわけです。

しかしなんで人工甘味料によって血糖値のコントロール能力を失ったり、カロリー摂取が増えてしまうのか?
これはあくまでぼくは推論ですが「オオカミ少年」のようなイメージだと思っています。
本来、お米やパン、甘いお菓子などの糖分が口に入ると、口の中で感じる甘みの感覚によって、「体内に糖が入ってくるぞー!糖の処理の準備をしろよー!」みたいな信号から全身に送られ、それによって消化酵素やインシュリンなどの各種ホルモンが分泌の準備を始める。ところが人工甘味料が口に入ってくると甘みを感じますから同じように「体内に糖が入ってくるぞー!」と同じ号令がかかる。身体は糖処理の準備として身構えるが、いつまで経っても糖はやってこない。身体は「なんだよ、デマかよ。」となる。これを繰り返していると、やがて甘みを感じるものが口に入ってきても、「またどーせデマでしょ。」となって、口の中に糖分が入ってきても糖処理の活動をほったらかしてしまう。結果的に血糖のコントロールを失うと同時に、糖分を摂取することの抑制が効かなくなってしまうんじゃないか、と。

糖分と人工甘味料、どっちがいいのか?

我々が普段口にしている人工甘味料は戦後になって作られ普及したので、歴史が浅く、身体にもたらす影響についてはまだまだ解明されていません。しかし今現在蓄積され続けているデータと研究によって、今後ますます身体への影響が解明されます。

ただ1つ間違いないのは、元々自然界に存在しなかった人工甘味料ですから、本来人間が食べるべきものではないということですね。
人工甘味料が世界的に毎日の食卓にあたりまえに並ぶようになり、それが何百年という歴史を重ねれば、もしかしたら人間の進化の過程によって人工甘味料に順応する身体になるかもしれません。
ただしぼくらの世代ではまず無理でしょう。

だからといって糖を推奨しているわけではないので誤解なきように。
糖は身体に必要な栄養素ではありますが、現代においては明らかに過剰摂取です。
高血糖や糖尿病、肥満、アレルギーの悪化、糖化など、糖の過剰摂取は多くの問題をはらんでいます

しかしそれらを総合的に判断した場合、「糖分入り飲料か人工甘味料入り飲料のどちらかを選択するなら人工甘味料入りを避けるべき」というのが現段階でのぼくの意見です。