セドナから愛をこめて「アイル・グラハムの光日記」 第23回

セドナから愛をこめて「アイル・グラハムの光日記」 第23回

「今にいる」ということ

セドナは、オフィシャル的に、6月中旬から、9月末までが、モンスーンシーズンといわれている。一日のうちで、1時間から2時間、集中的に雨が降り、その後は、カラっと晴れる。どれくらい雨期が続くかは、その年によって違う。

豪快な雨の降り方は、まさしく、あっぱれ!という感じ。
雨の中をドライブしていると、ワイパーの動きが間に合わず、目の前の車がまったく見えなくなるときがある。 しばらくの間、路肩に止まり小降りになるまで待たなくてはならない。そんなとき、洗剤をかけたら、天然の洗車マシーンだなって思ったりする。

年間を通して、300日近く晴れの日が続くセドナでは、傘を持っている人が少ないのかもしれない。傘をさしている人を、めったに見かけたことがない。
スーパーで買物している間に、急に大雨になるときもある。
店の出口から車までのほんの数秒の間に、バケツの水を頭から何倍もかぶったみたいになる。豪雨は、気分を高揚させるパワーがあるのか、みんな大笑いになる。そして、同じ体験をしているぞー!っていう仲間意識みたいな中で、それぞれが自分の車まで走り抜ける。

全身ずぶ濡れになっても、しばらくすると乾いてくるから、さすがアリゾナだ。
雨期でもジメジメ感がなく、ちょうどよい潤いに感じる。
肌の潤いが気になる女性にとっては、嬉しい時期かもしれない。

先日、セドナに住むアメリカ人の友人から、夏の長距離ドライプのコツを教えてもらった。

「道中、川があったら、服のまま頭から飛びこんで、そのままドライプを続けるの。
クーラーよりも涼しく感じて快適。眠気も覚めて最高よ!」とのこと。

全身が雨に濡れたままで車を運転するとき、いつも、その言葉と大陸育ちの彼女のおおらかな笑い顔が私の中でリピートする。いつか、やってみようかな(笑)

先日、この光日記を書くための題材探しに、ハイキングに出かけた。

目線をあっちこっちへと忙しく動かし、素敵なことがないかどうか探し続けながら、期待感いっぱいで、森の奥深くまで、数時間歩き続けた。でも、なかなかこれだというものに出会わなかった。

やがて、目の前の道が、大木で塞がれているところに出くわした。
最近の大雨で倒れてしまったのだろう。

そして、 はっ!とした。

期待の気持ちで、「今」を感じぜずに、「今」にいることができなければ、どこまで歩いても、素敵なことは見つからないと気がついた。

私は、「もう、ここまで!」として、大木をまたがずに、そのまま少し道の横にそれて、瞑想をすることにした。

目の前の木の幹の表面に、迷路か暗号みたいな筋ができていた。
指で、そっとなぞってみた。
その瞬間、私の全てが「今」になった。

上を見上げたら、木洩れ陽がやさしく、私に降り注いでいた。
本当の素敵な経験は、立ち止まった時に、頭の中が静になった時に見え始める。

帰り道は、自分の内側から大自然と繋がり、幸せ感につつまれながら歩いた。

あと15分くらいで駐車場だというとき、「あっ!あの景色を掲載用に撮ったら素敵かも!」という思いが頭を横切り、ハイキング道からそれて、期待感の中で、小高い丘の上に登った。でも、さほど、期待していたほどの景色ではなかった・・。

そして、また道に戻ったとき、なぜだか、駐車場への道とは逆の方向、つまり歩いて来た道を逆戻りしてしまった。

しばらく進んだ後、どうもおかしいと思い、さっき写真を撮った丘の近くまで戻ったが、その時は、他の道が見えなかったので、あっていると思いこみ、またそのまま戻り歩き続けた。

そして、やっと、立て看板が立っている場所までたどり着き、私は、再び森の奥へと進む道を歩いていたことに気がついた。

それからの帰り道は、「疲れたー。何で、間違えたんだろう。まっすぐに戻っていれば、もう今頃は家に着いているのに・・。」と、後悔と情けなさの中で、肩を落としながら、トボトボと歩いた。

そして、そのときの私の頭の中は、道を間違えずに帰っていたらという「過程の今」と「現実の今」との間で忙しく揺れ動き、さらに疲労感を増していた。

家に戻り、ど疲労感の中で、「もう何もできませーん!」という状態になったとき、私は、ようやく気付いたのである。

この日、一日かけて、私は「今にいる」ということを、いろいろな形で体験させられた。これこそが、今回の日記の記事になることであったのだと・・。

外側ではなくて、内側にありました・・。

そして、「期待」から動くと、「今」、そして、「真実」から遠くなってしまうということも実感した。

何かをするとき、「今」にしっかりと繋がりながら、「期待感」からではなくて、「魂のワクワク感」から動きたいね。その違いをちゃんと自分で見極めたいね。

2014年は、多かれ少なかれ、みんなにとって、自分らしい、オリジナルの道へと進むきっかけとなる年。

そして、もうすぐ、秋分の日。
宇宙的規模で、いろいろなエナジーが作用し合い、魂の成長のプロセスが大きく進むとき。

自分なりのプロセスを、ひとつひとつ、「今」にいて、「ワクワク」と進んでくださいね。

いつも読んでくださり、ありがとうございます。

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