末吉愛の「あなた本来の輝きを呼び覚ます ワクワク☆ミラクル自己実現メソッド」 PART.15 ~自分の中にひそむ可能性~

「自分の中にひそむ可能性」の見つけ方

「自己実現」をテーマに、その表面的なやり方ではなく本質的なポイントについてこれまでの記事で触れてきましたが、今回は改めて「自己実現」について振り返るとともに、さらに深めてみたいと思います。

この連載コラム第1回目でご紹介しましたが、「自己実現」には、「自分の中にひそむ可能性を自分で見つけ、十分に発揮していくこと」(広辞苑 第六版)という意味があります。

「自分の中にひそむ可能性」。みなさんはそれをご存知でしょうか。それに気づき、「十分に発揮して」おられるでしょうか。この問いに「YES」なら、心理学者マズローが、人間の欲求階層の最上位に置いた「自己実現欲求」を満たしていることになります。
「自分の中にひそむ可能性」を「自分で見つけ」るのは、たやすいことではないように思えます。仮にひそんでいるのだとしたら、掘り当てるすべを知らない人は、無作為にあちこち掘ってみるしかありません。
時間とお金をかけてさまざまなセミナーを受講し、挑戦し、努力し、失敗し、また新しい何かを見つけては、同じことを繰り返す。掘ってみること、シャベルを手にすることさえ億劫で、何も出てこなければ恰好が悪い、時間とお金をかけるだけ無駄になる、と考えて何もしない人もいます。
けれども、苦労せずに掘り当てるすべはあるとわたしは思っています。しかも1回で。寸分の狂いもなく正確に。その方法は2つあります。

実はわたしたちは、「自分の中にひそむ可能性」をすでに知っています。ではなぜあちこち掘ってみる人がいるのかといえば、その人たちは永年、知らないフリをしているからです。親の期待に添うこと、周囲に認められること、いっそ不幸を演じて復讐することがゴールになっているケースがあります。この話は長くなるので今回は省略します。

話を戻しますが、「自分の中にひそむ可能性」が何かを、わたしたちはもう本当は知っているのだから、それに素直になればたやすく掘り当てることができる、というわけです。自分の好きなこと、興味のあること、夢中になれることが、そのヒントとなります。
ただ純粋に、好きなことに対して心をオープンにしてみるだけでいいんです。余計な考えや感情は持ってこなくていい。「好きなことで食べていけるわけがない」とか、「そんな簡単にものごとはうまくいかない」といった考えが、シャベルを別なところに向かわせるのであって、それこそ「時間の無駄」なのです。

子供のころから自然とやっていたことや、なぜかワクワクしてくること、面白そうだなと思えることが、自分の眠っていた「才能」を呼び覚ましてくれます。何でも叶うとしたら何をしていたいか、何をやってみたいか。自由に思いを馳せてみてください。
そのとき、それが「職業」になるかどうかを考えない、というのも大切なことかもしれません。すぐお金と結びつけてしまえば、「才能の芽」を枯らしてしまいかねないからです。お金はむろん大切だけれども、決してゴールではないということを忘れないでいたいものです。

一条の光を待つ心

さて2つめの「掘り当て方」ですが、これは自力では不可能です。見つけるのではなく、見出されます。「自分」では何もしません。掘り当てようなどという気持ちさえないときに、一点が光り輝き、在りかを示してくれるのです。
なんて簡単なことだろうと思えますが、この方法で「自分の中にひそむ可能性」が見出されるには、これまで何度も述べてきた、“ゆだねる”ということができなければなりません。「自分」で掘ってはいけないのです。がむしゃらになっては見つかりません。絶対的な信頼があって初めて、辿り着けます。

「自分」では何もせずいる、というのは、依存的にぼんやり生きるという意味ではありません。見つけるのに躍起になってあちこち掘り起こしたりせず、一条の光が降りてくるそのときを待つ。場所が示されたなら、掘らなければなりません。手足はこのとき初めて、それを使う意味を持つのだと思います。
「自分」という枠を超えて、利他的に、「自分」をまるごと使っていただく人生を歩むと決めたなら、必ず一条の光は降りてきます。自分の欲や願望、こだわり、曲げては困ると思っている信念。そういうものは妨げにしかなりません。そういった垢を落としていくことが、目下取り組むことになるでしょう。ただ寝転がっていても、光は降りてきません。準備が必要なのです。

光が降りて、そこをようやく掘ってみることができたとき、気づきます。自分はここだと知っていたのに、怖れていただけだったのだと。ああ自分は、これを選んで生きていくために生まれてきたんだと。そしてそれは、本当に自分が心から愛せる生き方なのです。その活動が何より楽しく、好きだと感じられるものなのです。

何より素直になること。これはどちらの掘り当て方においても、欠かせないことだと思います。

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