アンガーマネジメントVol.31「スタバでの授乳はアリ?」

アンガーマネジメントVol.31「スタバでの授乳はアリ?」

毎日暑くて、カフェのフラペチーノが美味しい季節になりました。しかしカナダのスターバックスでは、赤ちゃんに授乳しようとしたママに他の女性が激怒してちょっとした騒ぎになってしまったようです。

若い母親が五か月になる男児を連れてスターバックスに入店すると息子が泣き出し、母親はカウンターで授乳を始めたのが発端です。その日の気温は三十九度に達しており、窒息の危険性を考慮してケープなどで覆うことはしなかったのだとか。それを見咎めた中年女性が、店員に向かって「何なのよあれ! 気分が悪いわ! ちょっと何とかしなさいよ! やめさせて!」と大声でわめきました。

価値観の違いを見比べる

ここでそれぞれの価値観を並べて書いてみます。皆さんはどちらの価値観に近いでしょうか。

若い母親の価値観
・赤ちゃん連れでスタバに入ってもよい。店でコーヒー飲む権利はママにもある
・赤ちゃんがぐずったので、泣くとうるさいし店内で授乳しよう
・窒息するかもしれないし、暑いからケープはしなくてよいだろう

クレームを言った女性の価値観
・スタバは大人の場所。赤ちゃん連れで入るなんてありえない。テイクアウトすればいいのに。
・赤ちゃんが泣いてうるさい!しかも今度は授乳!?しかもケープも付けずにカウンターで授乳って、ありえない!
・店員は何で注意しないのよ!

昭和の時代は電車で授乳するのも普通だったそうですし、もしここが昭和の日本なら何にも言われないのでしょうが、「家と職場の第三の場所を創る」事を理念としているスタバでの授乳という事が災いしたのかもしれません。

実際、若い母親がアップしたブログには彼女を応援するコメント以上に、批判のコメントが多く、しかもその大半が女性からだったそうです。
またこの件では、男性店員の振る舞いが賞賛されました。女性から文句を言われた男性店員は、女性にニッコリと微笑み「かしこまりました」と返答。追い出されるのかと戦々恐々としていた若い母親のそばへ近づくと、コーヒーを一杯サービスし、「次回、ご来店の際にお使いいただけるチケットです。今日はこんな不愉快な目に遭わせてしまって本当に申し訳ありません」と謝罪しました。

心を穏やかに保つのは、善悪を決めることではなく、譲れるところは譲ろうという精神

ここで男性店員の考えを分析してみます。

男性店員の価値観
・店にとってはどちらも大事なお客様だし、どちらの言い分も分かる
・きっと若い母親は驚き傷ついているだろうから、少し元気になってもらえる声がけはできないだろうか
・一方、このまま二人を同じ店にいさせるのは良くない。ここは母親に退席して頂くのが良いだろう。その際にチケットを渡そう

私達が相容れない価値観にがんじがらめになった時、見本としなければならないのがこの男性店員のような客観的な視点です。
現代は、自分と違う価値観を大らかに許容できなくなっているように感じます。今回のスタバも、何かで胸を覆う配慮はあった方が良かったとは思いますが、個人的にはクレームを言うほどの事でもないかと思います。「スタバはこうあるべき」という個人個人の価値観を、全ての人に押し付けるのは無理がありますし、どうしても不快なら、その人を自分の視界から外せば済む事です。

今はどんなニュースにも自由にコメントができますが、大半が「正解か不正解か」「善か悪か」の二元論を主張するコメントです。
こちらの言い分も分かるけど、あちらの言い分にも正しい部分があるよ。どちらが間違いか決める前に、お互いに譲れる所は譲ろう、という努力をしていくのが、引いては自分の心を穏やかに保つのに役立ちます。

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  •  次回へ続く

 

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