サンダルウッドの睡眠効果 ~ 頭部からの吸収が睡眠効果を上昇させる?!

深い睡眠を促す?
サンダルウッドがもたらす効果

インドの寺院では、薫香としてサンダルウッドが用いられてきたといわれますが、これはサンダルウッドが持つ鎮静効果が瞑想に効果的な役割を果たしていたためと考えられます。サンダルウッドは、神経の緊張と不安を和らげる効果が非常に高いオイルといわれ、深い睡眠がなかなかとれにくいときには有効に活用したいアロマオイルのひとつです。

ところで、サンダルウッドの作用経路に関する興味深い実験報告があります。睡眠障害を引き起こしたラットにサンダルウッドの主成分であるサンタロールを作用させたところ、深い睡眠といわれるノンレム睡眠の時間が増加したといわれます。すなわち、サンタロールが中枢神経に対して抑制的に働きかけ、鎮静効果を示すことがこの実験によって確認されたのです。

さらに、どのような作用経路によってこの働きが生じるのかを調べるため、硫酸亜鉛溶液によって嗅覚を低下させたラットを用いて同様の実験を行ったところ、その効果に大きな変化は生じなかったといいます。つまり、サンダルウッドオイルは嗅覚への刺激よりも血液中に吸収されることによって大きな効果を発揮するのです。

アロマの力で睡眠リズムを整えよう

私たちはアロマシャワーを用いたヘッドスパ「アロマタッチ」を行っていますが、その途中で「ストンと深い眠りに入ってしまう」という声を非常に多くいただきます。頭皮と額は、アロマオイルなどの脂溶性物質を非常に吸収しやすい場所であるといわれているため、頭部から血液中に吸収されたアロマオイルが素早く脳に働きかけ、深い眠りを誘うのかもしれません。

また、ストレスやうつ症状などのために深い眠りがとりにくい状態になっている方でも、アロマタッチによって比較的短期間で症状が改善されていくことから推測すると、血液中に吸収されたアロマオイルには、乱れた睡眠リズムをある程度継続的に修復していく力が備わっているのかもしれません。