ANAの社員はなぜ「世界一」と評価されるのか?~『どんな問題も「チーム」で解決する ANAの口ぐせ』

「チームANA」に脈々と受け継がれる「おせっかい文化」

ANA社員の「口ぐせ」を初公開!

本書は、勤続20年以上のANAの現役社員、そしてOBたちにインタビューしたものです。
長年、先輩から後輩へ受け継がれてきた「ANAの口ぐせ」と、その裏側にあるしくみやしかけを公開しながら、どうしたら、チームで成果を出す働き方ができるのかを紹介しています。

~「あれっ、大丈夫?」たったひと言が、成果を生む~

ANAグループには、3万人の社員たち一人ひとりが日々、何気なく使う言葉=「口ぐせ」があるそうです。
「あれっ、大丈夫?」
「自分以外は、みなお客様」
「小さいことほど丁寧に 当たり前のことほど真剣に」……

これらの言葉は、パイロットやCA、グランドスタッフ、整備士などの職種を問わず、今日も空港や飛行機の中など、仕事の「現場」で交わされているそうです。

すべての口ぐせの根底には、「チームANA」に脈々と受け継がれる「おせっかい文化」があります。
「おせっかい」という言葉は、普通仕事では、マイナスの意味で使われることが多いかもしれませんが、ANAでは、この言葉をポジティブな意味で捉えているそう。相手に「もう一歩」踏み込むことで、「もうひと言」を加えるだけで、相手との関係は劇的に深まります。それを一人ひとりが実践すると、「チーム」でコミュニケーションを活発にとり合う風土ができあがるからです。

V字回復のきっかけは「口ぐせ」にあった!

2001年9月11日に米国で同時多発テロの際、ANAは経営の危機に立たされました。競合他社が経営統合や人材のリストラによる再建策を立てる中、彼らが行ったのが、「顧客満足の追求」。

お客様に本当に喜んでいただけるANAらしさとはなにか、そのことを徹底的に考え抜いた結果、これまで先輩から後輩へと脈々と受け継がれ、「青い血」と呼ばれてきた、現場の社員たち一人ひとりの力に立ち返ったのです。

「口ぐせ」は、人から生まれるものです。
様々な現場で社員たちが何気なく話してきたこと、それがいつの間にか他社が真似できない「ANAらしさ」となり、V字回復への原動力となりました。
2002年度に25億円の営業赤字にまで落ち込んだ業績は2004年には黒字化、
その後2008年のリーマンショック、2011年の東日本大震災後の危機の後にも復活し、2013年3月には過去最高営業益1038億円を記録しました。

本書では、部下をもち、数字の責任を負っているチーム・リーダーの方、組織の経営者の方はもちろん、誰かを巻き込んで仕事をする人であれば誰でも使える口ぐせばかりを取り上げています。

1対1から使えて3万人企業でも効く
――ANAの「秘密」をすべて公開します!

本書の主な項目

Chapter1 ANAの社員は、「あれっ、大丈夫?」が口ぐせ
Chapter2 ANAの社員は、いつでもどこでも「雑談」する
Chapter3 ANAの社員は、「失敗」をとことん活かす
Chapter4 ANAの社員は、「好き嫌い」を気にしない
Chapter5 ANAの社員は、「基本」を徹底する
Chapter6 ANAの社員は、自分以外を「お客様」と考える
著者紹介:ANAビジネスソリューション

ANAホールディングスの100%子会社。ANAグループのノウハウを活かし、主に「研修事業」「人材派遣事業」を行う。研修の内容は「接遇&ビジネスマナー」「ヒューマンエラー対策」「コミュニケーション」など。メーカー、小売り、サービス業、医療機関、自治体など、あらゆる業種、業態からの依頼を受け、企業・個人に向けた研修を行っている。
社内で「青い血」と呼ぶDNAの継承を大切にしており、研修はすべて、ANA社員として長年勤務してきた、あるいは現役で勤務する講師が務める。

『どんな問題も「チーム」で解決する ANAの口ぐせ』
著者:ANAビジネスソリューション
定価:1400円+税
ページ数:224ページ
判型:四六版
初版発行:2014/7