音楽史上、最も不道徳な男が奏でる、最も美しい旋律~『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』

史上最高の天才ヴァイオリニスト、パガニーニの
スキャンダラスな生涯に秘められた真実とは──?

音楽史上、これほどスキャンダラスな伝説をまとったヴァイオリニストが存在しただろうか。ニコロ・パガニーニ──聴衆を驚愕の嵐に巻き込んだ、その前代未聞の超絶技巧は、「悪魔に魂を売り渡して手に入れた」と恐れられた。私生活では、派手な女性関係で名を馳せ、ギャンブルに溺れて命より大切なはずのヴァイオリンを賭けに投じたこともあるという。

だが、尽きることのないセンセーショナルな逸話の影には、パガニーニの人生を変えた二人の人物との知られざる物語があった。一人は、パガニーニを一大スターへと押し上げた敏腕マネージャー。もう一人は、生涯ただ一度の“純愛”の相手──。

不世出の才能に恵まれながらも、破滅型の異端児だったパガニーニ。時代の先を行きすぎて、はじめは万人には理解されなかった彼が、いかにしてヨーロッパ随一のアーティストへと上りつめたのか?その圧倒的なカリスマ性に群がる女性たちと放蕩の限りを尽くしていた男が、なぜ一人の女性に魂を奪われたのか?そして純粋すぎる愛の思いがけない行方とは? いま、パガニーニのドラマティックな生涯に秘められた真実が明かされる──!

“21世紀のパガニーニ”デイヴィッド・ギャレットが、
5億円の名器ストラディヴァリウスで奏でる、超本格的音楽映画

1830年、イタリア。ヴァイオリニストのニコロ・パガニーニは天才と称えられ、華々しいキャリアの絶頂にいた。女、酒、ギャンブルと、不道徳きわまりない私生活を送っていたが、突然現れてマネージャーを買って出た謎の男ウルバーニが、彼に大成功をもたらしたのだ。ヨーロッパ全土で、パガニーニがまだ名声を獲得していないのは英国だけだった。そんななか、指揮者のワトソンが全財産を投げ打って、パガニーニをロンドンに呼び寄せる。パガニーニは、歌手を目指すワトソンの娘シャーロットと出会い、まだ原石だった彼女の美声を開花させる。音楽を通じて深い絆で結ばれ、初めて本当の愛を知るパガニーニ。しかし、パガニーニが己の手から離れることを恐れたウルバーニが、残酷な計画を練り始める。そしてついに、ロイヤル・オペラ・ハウスでの初日を迎えるのだが──。

パガニーニを演じるのは、欧米で爆発的な人気を誇るスーパースター・ヴァイオリニスト、デイヴィッド・ギャレット。8歳ですでに国際的なオーケストラと共演、クラシック界での絶大なる評価に飽き足らず、ロックとのクロスオーバーに挑み、アルバム「ロック・プレリュード」では全米クラシカル・クロスオーバー・チャートで9週にわたって第1位に輝くという驚異的なベストセラーを記録した。音楽界の革命児であり、全世界の女性ファンを虜にするそのヴィジュアルは、まさに21世紀のパガニーニと言えるだろう。

本作で俳優デビューとなるギャレットは、プロジェクトの企画段階から脚本の推敲にも携わった。自身のアルバムでもタッグを組むフランク・ファン・デル・ヘイデンと共に楽曲を提供し、シューベルトの「魔王」などの名曲もアレンジ、海外の厳しい音楽評論家やクラシックファンからも熱い支持を得ている。

不遇の日々を送る天才の前に現れた、謎の男

オペラの幕間に舞台に上がり、目の覚めるようなスピードでヴァイオリンをかきならす男。だが、観客はおしゃべりに夢中か、ヤジを飛ばすだけだ。1830年、イタリア。男の名は、ニコロ・パガニーニ(デイヴィッド・ギャレット)。その才能は未だ誰にも認められず、手持ちの金も尽きていた。

そんなパガニーニの前に、ウルバーニ(ジャレッド・ハリス)と名乗る男が現れ、彼を世紀のヴァイオリニストにすると宣言する。斬新過ぎるパガニーニについて行けない聴衆を、己の手腕で導いてみせるというのだ。交換条件を問うパガニーニに、「あの世で会えたら、恩を返してくれ」と答えるウルバーニ。その瞬間、音楽史を変える奇妙な“同盟”が誕生した。

『パガニーニ 愛と狂気のヴァイオリニスト』
7月11日(金)より TOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマ、新宿武蔵野館ほか全国ロードショー!
http://paganini-movie.com/

監督・脚本・撮影:バーナード・ローズ『不滅の恋 ベートーヴェン』
主演・製作総指揮・音楽:デイヴィッド・ギャレット
出演:ジャレッド・ハリス『リンカーン』、クリスチャン・マッケイ『裏切りのサーカス』、
ヘルムート・バーガー『ルートヴィヒ/神々の黄昏』
2013年/ドイツ映画/英語/デジタル5.1ch/シネマスコープ/122分/PG-12
原題:The Devil’s Violinist/字幕翻訳:古田由紀子/サウンドトラック:ユニバーサル ミュージック
配給:アルバトロス・フィルム/クロックワークス