ハトホル女神にイシス女神…。そうだ、古代エジプトの女王と女神に会いに行こう!

ニューヨークのメトロポリタン美術館に貯蔵されたエジプト・コレクション。7月からスタートする「メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神」では、“女性”にフォーカスした選りすぐりの美術品が約200点集まります。

紀元前5000年も前にさかのぼる、古代エジプトの歴史。その時代を駆け抜けた女王・王妃・そして女神たちのパワーに触れてみませんか?

古代エジプトの
女性リーダーの秘密

約3000年に渡る古代エジプトの歴史のなかで、頂点に君臨する王はファラオと呼ばれました。もちろんほとんどが男性なのですが、数少ない女性のファラオとして統治した女性が、ハトシェプスト女王です。展示では、ハトシェプスト女王に関する作品が多数あります。

ハトシェプスト女王
新王国時代 第18代王朝5代目のファラオ。夫であるトトメス2世の死後、王位継承権をもつ継子、トトメス3世の摂政となり共同統治を行うものの、次第に実権を手にして王となりました。
約20年間の在位中、内政の強化と近隣諸国との交易に力を入れて国を繁栄させ、古代エジプト史に数々の功績を残しました。伝統的に男性が担った王という立場を誇示するため、多くの石像や壁画では、頭巾や腰布をまとい、髭をつけた男性の姿で描かれています。

ハトシェプスト女王像の頭部
Rogers Fund, 1931 (31.3.153)

 

エジプトの女神たちの
パワーにあやかる?

古代エジプトの神々には、男性神とほぼ同数の女神がいたそうです。王たちから崇拝された女神の像やアイテムが展示されています。

ハトホル女神
美と愛の象徴であり、豊穣や踊り、音楽も司る神として、古代エジプト人にとって重要な存在だったハトホル女神。雌牛のアタマをもつ姿や、牛の耳や太陽円盤を載せた角の冠をつけた女性の姿で表されることが多く、テーベの西岸では西方の女神として崇拝されました。

ハトホル女神の象徴がついた建物装飾
Gift of Joseph W. Drexel, 1889 (89.2.214)


ハトホル女神の象徴がついた柄鏡
Fletcher Fund, 1919, 1920 (26.8.97)

 

セクメト女神
病や暴力、戦争を司る女神として恐れられたセクメト女神。一方で、平和と癒しをもたらす、穏やかな側面も持ち合わせていたと言われています。アメンヘテプ3世の葬祭殿では、セクメト女神像を数百体も置いて、平和と健康を願っていたようです。

セクメト女神像
Gift of Henry Walters, 1915 (15.8.1)
タウェレト女神(イペト女神)
カバとライオンとワニを合成した姿をしたタウェレト女神は、出産を司り、女性と子どもを守る神として崇められました。カバの姿で表現されています。

イシス女神
オシリス神の妻で、ホルス神の母であるイシス女神。農耕の神、豊穣の神、魔術の神、死者を守護する女神と言われています。

Images © The Metropolitan Museum of Art.

<インフォメーション>
メトロポリタン美術館 古代エジプト展 女王と女神
会場:東京都美術館 http://www.tobikan.jp/
会期:2014年7月19日(土)~9月23日(火・祝)
休室日 月曜日、7月22日(火)、9月16日(火) ※ただし7月21日(月・祝)、9月15日(月・祝)、9月22日(月)は開室
時間:9:30~17:30 (入室は閉室の30分前まで)
夜間開室:毎週金曜日、8月12日(火)~8月17日(日)は9:30~21:00 (入室は閉室の30分前まで)
観覧料 一般 前売券1,300円/当日券1,600円
※前売り券の発売は7月18日まで

>>詳しくはコチラ
http://www.met-egypt2014.jp/