末吉愛の「あなた本来の輝きを呼び覚ます ワクワク☆ミラクル自己実現メソッド」 PART.12 ~タイミングと行動~

いつが“ベストタイミング”?

これまで何度か“ゆだねる”ことの大切さについて書いてきましたが、その感覚について今回はより具体的に述べてみたいと思います。

よく「ものごとにはベストタイミングがある」とか、「すべては決まっている」といった表現が使われ、スピリチュアルなことが好きな人たちの中では、一種「常識」的な考えのようですが、それを「逃げ道」にしていないかどうか、まず確認してみたいところです。

“ベストタイミングを待つ”というのは、後回しにしたり、先延ばしにする在り方ではありません。直感的に「今動くときなのかも」と感じているにもかかわらず、失敗することへの怖れから、結局動かないままの人がいます。なまじスピリチュアルな知識をかじっているだけに、「だってほら、すべてはベストタイミングだし、わたしが動かないってことは、今じゃないってことよ」と納得しようする。本当にそうでしょうか。

直感は一瞬でやって来ますし、そのときの感覚を言語化するなら、わたしの場合、電球がピカッと光るような感じであったり、ズバッと身体に電気が走るような、あるいは、ふわっと心に優しく広がる幸せな心地や、「あっ!」という軽いひらめきの感覚としてもたらされます。それが来たら、そのときそれを「選択」します。じっくり検討しないし、いつまでも悩んだりしません。

わかっていたはずのその“ベストタイミング”を見送っても人生に支障はありませんが、“なんでもスムーズにうまくいく”感覚はあまり味わえないかもしれません。受け取れたはずのギフトを先延ばしにしても、またその同じギフトが、奇跡がやって来るかどうかはわかりません。

“ベストタイミング”というのは確かにあると思いますが、それは自分で勝手に決めるタイミング、先延ばしにしてグズグズしている自分をどうにか承認しようとして納得させるためのこじつけではないのです。わたしたちには「いま、ここ」しかありません。わたしたちがいるのは、「いま、ここ」だけです。「いま」ひらめきがやって来たのに、「いま」選ばないというのは、タイミングの波に乗っていない、ということです。

もちろん、だからといって、不幸になるわけではありません。何を選ぼうと自由です。波に乗らない、ギフトを受け取らない、というのも、ひとつの「選択」。自分が「選択」したことの責任は、自分にあります。うまくいかないことを、人や環境のせいにはしないこと。いたってシンプルです。

そして誰もが、直感などの感覚を通して、必ず“サイン”を受け取っています。「自分にはそんな能力がない」と決めつけることは、「自分には存在価値がない」、「自分は幸福にはなりたくない」と宣言しているのと同じであり、とてももったいない発想です。

直感と感情

つまり“ゆだねる”というのは、直感を大切にし、それに基づいて行動することを言っているのですが、これもある意味、誤解が生じやすいところかもしれません。

「すべてを流れに任せ、人生を天に預ける」というスタンスを、自分の都合のいいように捉えて、遅刻して周囲に迷惑をかけても平然と――「それもお導きですから」然と――して謝らないでいたり、気が変わったからと、急に態度を豹変させたりするのは、“ゆだねる”在り方ではありません。

“直感をもとに動く”というのは、気まぐれに行動するのとは違います。「気まぐれ」は、ただ自分の感情に「反応」しているだけであって、“サイン”や“ガイダンス”に従っているのではないのです。

感情というのは、自分の思考、価値観と密接につながっています。同じ出来事が起こっても、人によって感情が異なるのは、価値観がそれぞれ違うからであり、そのとき湧いてきた感情によって取る次の行動も、むろん人によって様々です。職場で思い通りにならないことがあったときに、腹を立てて突然辞める人もいれば、穏やかに受けとめて自分の考え方を変えることを選ぶ人もいます。

自分の感情を指針とするのは、“ゆだねる”感覚とは別です。感情は自分の価値観によって左右されるものであり、要するにそれは自分のエゴ(自我)とつながっているからです。とくにネガティブな感情が湧き起こったときに考えることというのは、ろくなものではありません。自分を追い詰める思考か、他人を攻撃する思考ばかりでしょう。

直感とつながって行動するためには、安定した心の状態でいることが大切です。舞い上がっていても、落ち込んでいても、“サイン”を正確に受け取れないからです。感情の起伏が激しいなら、それを穏やかに保つこと。心ができるだけ安定した状態になるために必要なことと言えば、それは自分の考え方、価値観を変えていくことにほかなりません。そのための方法は、ヨガ、瞑想、心理学、アロマセラピー、ヒーリングなど数多くあると思います。どれが自分に適しているかは、それこそ自分のガイドに聞いてみてください。そして心を開いて、“答え”を受け取りましょう。

 

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