幸福感は自己表現ができることから生まれる。「ソウル・オブ・マネー」著者リン・トゥイストさん

リン・トゥイストさんインタビューPART.1

世界的なファンドレイザー(資金調達の専門家)として、飢饉撲滅、熱帯雨林保護などさまざまな支援活動を行うリン・トゥイストさん。著書「ソウル・オブ・マネー」では、現代社会がお金によってコントロールされている事実に切り込み、お金と調和した関係を築くための生き方を提案しています。現在来日中のリンさんに、本当の幸せと豊かさについて伺いました。

自己表現から得る
幸福感が最も有意義

Q:日本は、水も食糧も豊富ですし治安も良い豊かな国だと思います。それでも、日本人の「幸福度」は低いです。なぜだと思われますか?

私は、幸福感というものは十分に自己表現ができていることから生まれるものだと思います。日本人は、もっと自らを表現するチャンスを与えられているのではないでしょうか。
礼儀正しさや、他者を尊敬するという意味においては素晴らしい文化ではありますが、その反面、自己表現を押さえてしまうところがあるかと思います。

Q:自己表現が、なぜ幸せにつながるのでしょうか。

自分が持っているものを押さえてしまうと、意識が縮んでしまうのです。表現すると意識は広がります。ですから、自分の持っている素敵なものを他者に与えることなく、心に閉じ込めたままにするのは、「貢献できるのにしない」という、本来できるはずの循環を妨げてしまうことになります。

自分のなかにあるギフト、才能、貢献できることを自由に相手に与える許可や、場があると、世界も変えるような力を発揮することができると思います。そこから得る幸福感が最も有意義なものではないかと思います。

心の本質から出た表現は
必ず他者への貢献につながる

Q:表現するものは、ネガティブなものも出してよいのでしょうか。

自己表現という言い方をしますなら、心の本質のところから打ち明けるものであるならば、それは信頼でき、貢献できるものになるでしょう。
ところが、表現する内容に裏の目的があって、たとえば何かを得るためとか、人を傷つけるためとか、そのような意図が伴っていれば、自己表現とは言えないと思います。ここでいう「自己」とは、エゴではない意味です。
オーセンティック(本物であること、心からの)な表現ができている時は、必ずそれは健全なものにつながると思うのです。

子どもは言葉を飾らないで、バシッと言いますよね。無邪気、無垢で、誰かを操ろうという意図がないですよね。それを純粋にただ表現するだけです。

~続く~ PART.2 感謝を表現して心の本質につながる。 

<プロフィール>
リン・トゥイスト Lynne Twist
 

世界的な活動家で資金調達の専門家。そしてコンサルタントでもあり著述家。NPO法人「ハンガー・プロジェクト」において、資金集めの責任者として活躍し、2億ドル以上もの資金を集める。40年以上にわたって多くの世界的な飢餓撲滅・熱帯雨林保護・女性と子供の健康と経済や社会的地位などの問題を解決する活動に中心的な存在として携わってきた。主な著書は「ソウル・オブ・マネー」。人々や組織がお金との調和した関係を築くための教育、支援などを行なっている。

<information>
リン・トゥイストさんに会える、講演&ワークショップ
■イブニング・レクチャー
日程:2014年5月16日(金)19:00~21:00
場所:代々木 山野ホール 料金:4,630円(税別)

■ソウル・オブ・マネーワークショップ
日程:2014年5月17日(土)10:00~18:00
場所:JMA渋谷 料金35,000円(税別)
詳しくはコチラ>>http://www.jma-inc.jp/lynne/