日本人に多い悩み「黄ぐすみ」ってご存知ですか?~糖化によって起こる肌への影響とは?

糖化と肌の関係も実はかな~り密接?

前回は「糖質を制限すること」についてご紹介しましたが、今回は糖質と肌の関係について考えてみましょう。
最近よく耳にする「糖化」と言う言葉、ご存知ですか?
一般に糖化とは糖とタンパク質による反応のこと。食品では褐色になることで反応していることがわかります。例えば、みりんをからめてお魚を焼くといい照りがでることや、お味噌やお醤油が茶色く色づくのもこの糖化の反応によるものです。
お料理にはいい効果をもたらすこの糖化、実は人の身体のなかでも起こっていて心臓病やアルツハイマーなど様々な害をもたらすことも。

さてこの糖化、お肌にも悪影響を及ぼしていることが最近わかってきました。余分な糖が肌のタンパク質と反応して色の変化を起こしたり、細胞を固くしたりすると言われ始めています。

以前化粧品メーカの研究所にいた時のグローバル調査報告で日本人の肌悩みの上位に「黄ぐすみ」というものが入っていました。これはただ「くすむ」というお悩みではなく、「黄色~軽い褐色に変化するくすみ」
10年以上前の報告ですが糖化の現れのような気がします。因みにこの時の調査の白人の肌悩みは「白すぎて健康的ではないこと」。また黒人にもお悩みがあって「肌の色ムラ」がお悩みの上位でした。肌の色は違っても、世界中の女性たちにお肌のお悩みがあることには変わりないようですね。

日本人の食生活は糖質多め?

日本人の糖尿病者数の増加を見ても、少し糖の摂取量が多いのかもしれません。また日本のお米は粘りがあって、甘くて特別に美味しいけれど、他の国のお米、例えばタイ米やインディカ米より糖質が高く、もし日本のお米がタイ米のような糖質の少なめなお米ならここまで糖尿病の人は増えなかったのでは とも言われています。

また東洋医学では3千年も前から「甘いものを食べ過ぎると肌が黄色くなる」と言っています。3千年前から言われていることがだんだん科学で証明されてくるのは面白いですね。

糖質の摂り過ぎは肌の乾燥にも影響する?

そしてもう1つ、これはあくまでも私の仮説ですが「糖質を摂り過ぎる肌が乾燥する」というもの。
30年近く人の肌を直接触ってきて、「身体の中と外の水分がリンクしていない」という疑問がありました。例えば「身体はむくんでいるのに肌は乾燥している」人はとてもたくさんいらっしゃいます。みなさんの中にもいらっしゃるのではないでしょうか?斯く言う私もまさにそのタイプでした。では何故身体の中には余分なまでの水分があるのに肌表面は乾燥してしまうのでしょう?

糖質1gは水3g程度を溜め込みます。糖質過多の食生活になると細胞に水を溜めこもうとして肌表面からも細胞に水を引っ張ってしまうのではないかというのが私の仮説です。実際糖質を減らす食生活に変えてからはむくまなくなり肌も乾燥しなくなりました。でも時々糖質を余分に取ってしまうと途端に身体はむくみ肌が乾燥します。

私の仮説が正しいかはわかりませんが、糖質と肌の乾燥、どうも関係あるような気がしてなりません。

「最近肌が黄ぐすむな」「乾燥が乾燥するな」という方は試しに少し糖質を減らす食生活をしてみてください。
きっと効果を実感できると思います。