ライフスタイルデザイナー高橋克彰の“ウェルネスのセンスを磨く” PART.28~PM2.5にご用心!

ライフスタイルデザイナー高橋克彰の“ウェルネスのセンスを磨く” PART.28~PM2.5にご用心!

なんだか空気が濁って……

ちょうど今月は福岡に来ています。福岡に来て毎日思うのですが、いつもなんとなく空が、スモッグがかっているんですよ。
もちろん福岡は海に面しているので、海からくる「もや」のせいもあると思うのですが、やはり一つの原因として見逃せないのが、中国大陸からくる大気汚染。特に「PM2.5」が注目されていますが、PM2.5とは大気中の微小粒子状物質で粒径がおおむね2.5マイクロメートル以下のものを言います。タバコの煙の粒子は1マイクロメートル以下なので、喫煙をする人やタバコの煙にさらされている人は中国からのPM2.5を気にするより、タバコの煙を気にしてください。

PM2.5の怖さ

WHO(世界保健機関)の専門組織であるIARC(国際がん研究機関)は2013年に、PM2.5など大気汚染物質による発がんリスクを5段階の危険度のうち、最高レベルのグループ(ヒトに対する発がん性が認められる)に分類しました。これあまり知られていないですよね。アルコールやタバコ、アスベストなどと同じグループです。

またWHOは、PM2.5などの大気汚染を原因とする死者数が2012年に世界で推計700万人超だったとする報告を最近発表しています。大気汚染は屋外と屋内がありますが、死者数に占める割合は概ね五分五分で、地域別で見ると中国とインドで大半を占めていました。
日本気象協会のサイトのPM2.5分布予測や、SPRINTARSというサイトの予測動画を見ると、明らかに中国やインドの濃度が高いのがよくわかります。

このPM2.5を含む大気汚染は鼻炎、花粉症、喘息などの粘膜アレルギーの悪化、肺がんのリスクを高めますよく、東京にいると花粉症状が悪化するのに、杉がたくさんある田舎にいっても花粉症状が出ない、ということがありますが、これがまさに良い例。屋外大気、屋内大気の悪いところにいるから花粉症などのアレルギー疾患が起きやすくなるのです
もう1つ悪いことに、単純に呼吸器系の病気だけにとどまらず、筋梗塞、脳卒中、アルツハイマーなど、循環器系疾患や脳疾患にも影響を及ぼすこと最近認められつつあります。
この機序はまだ明確に分かっていないようですが、ぼくの推測では目、鼻、肺、皮膚などから血管系に入り、それに対抗しようと免疫が活発になり、活性酸素が大量に発生するからではないかと思っています。

プチアドバイスとして、アレルギー疾患を持っている方は特に睡眠はしっかり取ってください睡眠不足はアレルギー症状を悪化させます。なお、中国では2010年の年間死者数の約15%にあたる123万人が、PM2.5が原因で亡くなったとする報告がされています。この中の直接の死因は、呼吸系疾患に加え、循環器系疾患、脳疾患も含まれていると思われます。

PM2.5への対策

PM2.5が注目され始めてから空気清浄機が売れています。空気清浄機は今や一家に最低1台はなくてはならない必需品です。とくにアレルギー持ちの子どもがいる場合は、子供部屋に1台は必須でしょう。マイナスイオンやプラズマクラスター、塩素を飛ばしたりだの、様々な機能を付加ものがありますが、空気清浄機の一番のキモは「フィルター」です。なぜなら細かいホコリもウィルスもPM2.5もフィルターでキャッチしてしまえば空気を浄化できるからです。何かを飛ばしたところでウィルスなどは無害化できたとしても、PM2.5などには無力です。今から空気清浄機の購入を考えている方はフィルターの能力を判断基準にしてください。あくまでも何かを飛ばす機能はオマケです。あと加湿機能と一緒になったものも多いですが、空気清浄単独の方が良いでしょうね。

PM2.5の濃度が高いときに外出する場合はマスクもしたほうがよいでしょう。マスクは目が粗いので完全に防げるわけではないですが、幾分かは軽減してくれます。

平成21年9月設定の環境基準(環境省ホームページ)では、
1年平均値で15μg/m3、1日平均値で35μg/m3
(WHOの基準値は1年平均値で10μg/m3、1日平均値で25μg/m3)

となっていますが、こうやって記事を書いている今日も福岡は40~50μg/m3になっています(PM2.5 速報・対策というサイトが見やすくていいです)。ちなみに北京のPM2.5濃度を見てみると、1日平均値で101μg/m3となっていますね……。中国では数100μg/m3は結構ザラです。日本でも100μg/m3を超える日がたまにありますので、その時はよほど外出する用事がない限りは外には出ない方がいいですね。

ちなみに、毎日の大気汚染状況を手軽にスマホでチェックできないかなあと思って調べたら良いのがありました!
App StoreもPlayストアも”大気汚染”と検索するといろんなアプリが出てきますが、マスクのデザインの「大気汚染予測」が見やすくて無駄がなくシンプルで使いやすい感じがします。地域ごとに汚染予測、黄砂予測が簡易な指標と分布図でわかります。

 

あまりに気にしすぎも良くはないですが、日々マメにチェックすることをクセにするのは大事だと思います。スマホならものの数十秒でチェックできちゃうわけですから。

PM2.5は毒ガスのように即死に至るようなものではありませんが、タバコやアスベストのようにジワジワと肺を蝕んでいって、気づいたらいつのまにか肺がやられていた……ということになりかねません。肺は人間の生命の源とも言える酸素を取り込む器官です。酸素が取り込めなければ体内の細胞は機能できなくなります。

ぼくは小さい頃から小児ぜんそくがありました。発作は夜中や明け方に起こることが多くて、発作が起きたらどんな時でも母親が病院に連れて行ってくれました。何度か入院もしました。喘息は本当にキツいですが、子どもながらに母親に苦労をかけて申し訳ないという気持ちもありました。ぼくは自分の子どもには喘息になってほしくないですし、そうならないようにするのが親の務めであろうと思っています。
まずは正しい知識と情報収集からですね!