アンチエイジングにも一役買ってくれる!?~血管を広げ炎症を抑えるゼラニウム

血管を拡張する働きを持つゼラニウム

アロマオイルに使用されるゼラニウムには、血流を改善させる働きがあるといわれますが、これは主にゼラニウムに多く含まれるシトロネロールとリナロールの働きによるものと考えられます。

シトロネロールとリナロールは、ともに血管平滑筋に直接作用し、血管を拡張する働きを持つといわれています。加齢とともに血管内壁にはコレステロールが蓄積し、血管は次第に狭くなる傾向がありますが、ゼラニウムはこの狭くなった血管を広げることによって、体の隅々まで栄養を届けるサポートをしてくれます。

コレステロールが蓄積する原因のひとつは血管内壁に生じる炎症であるといわれていますが、前述したシトロネロールは抗炎症作用を併せ持つ優れものです。
シトロネロールは、マクロファージ、血管内皮細胞、脂肪細胞などから産生される体の炎症に深く関与するといわれる物質TNF-αの増加を抑制することによって血管内の炎症を抑えます。

さらに、ゼラニウムに含有するゲラニオールとリナロールも、過剰生成により組織に障害を与えるといわれる一酸化窒素や皮膚などに炎症を引き起こすといわれるプロスタグランジンE2の過剰生成を抑制することによって抗炎症作用を発揮するといわれています。

私は、皮膚における様々な老化現象の多くは毛細血管が塞がることにより生じる可能性が高いと考えています。
皮膚に栄養を運ぶ毛細血管の閉塞は、皮膚の若さを保つために必要なコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを生み出す線維芽細胞にダメージを与え、老化による皮膚の質感の変化や厚みの減少につながると考えられます。

このように考えると、血管を広げて体の隅々の細胞まで栄養を届けてくれるゼラニウムは、皮膚のエイジングケアに有効なアロマオイルのひとつといえるのではないでしょうか?