呼吸するだけで心が安らぐ? 世界的・禅指導者 ティクナットハン師が指南する呼吸法

ティク・ナット・ハンに学ぶ“マインドフル”な生き方

スティーブ・ジョブズ氏、安倍首相、稲森和夫氏などそうそうたるリーダーたちが取り入れている「禅」の教え。世界的に禅の瞑想、禅の教えが受け入れられているのも、メンタル的に強くなり、ビジネスの実践においても応用できるからでしょう。

米国Google本社に講師として招かれた
禅僧ティクナットハン師

TRINITY vol.50でご紹介した禅僧 ティクナットハン師は、米国シリコンバレーにあるグーグル本社において、講師として招かれ禅の教えを講演したこともある世界的に知られた高僧です。そして、「行動する仏教・社会参画仏教(Engaged Buddhism)」の命名者でもあります。

「私の住む庵は、古いフランスの石造りの建物で、階段も古い木でできています。私にとってこの古い階段は大切な修行の友です。マインドフルに歩くことをいつも私が忘れないように教えてくれる師です。
この階段を、ゆっくり息を吸って一段、息を吐いてまた一段、と上り下りします。階段の途中で一歩一歩に集中しないで階段を上っている自分に気づいたら、もう一度元に戻って始めからやり直します。
やる気さえあれば、誰でもこのように禅を日常に取り入れることは簡単にできます」

“マインドフルネス”の実践で基本となるのが、呼吸に意識を向けること。普段は無意識のうちに行っている呼吸ですが、吸う息と吐く息に気持ちを集中させ、鼻から出入りする空気の流れを感じましょう。
特別な姿勢やシチュエーションは必要なく、仕事をしている時、歩いている時など、日常のどんな場面でも、意識的に呼吸をするだけで、安らぎを取り戻すことが可能になります。

【意識的な呼吸の練習】
☆ポイント1 呼吸をコントロールしない。
☆ポイント2 腹式呼吸をする。慣れていない場合は手を下腹にあてて、息を吸いながらふくらみ、息を吐きながらへこむお腹を感じてみる。

<吸>入ってくる息が深くなり
<吐>出ていく息はゆっくりとする

<吸>息を吸いながら体を静める
<吐>息を吐きながらくつろぐ

<吸>息を吸いながらほほえむ
<吐>息を吐きながら手放す

<吸>今このときにとどまる
<吐>今、それはすばらしいとき

【気づきのベルで、生活にリズムと休息を】
音をきっかけに、それまでの作業を中断し意識的な呼吸で心身をリラックス。電話の音やサイレンのほか、スマホでアラームを設定するなどもおすすめ。

ティクナットハン師の教えを
ビジネスで応用するセミナー開催!

5月10日(土)にはティクナットハン師の教えを受け継ぐアジアの導師が来日し、ビジネスに欠かせない人間力を養う1Dayセミナーが行われます。

職場の悩みでも多く挙げられる人間関係。その基本となる、「伝える力」「受け取る力」を学びます。
ワークショップの内容は、一日の行程がすべて瞑想。ご法話、食べる瞑想、歩く瞑想(昼食にはベジタリアン弁当がついています)など。自分自身のこと、周りのことを深く見る目を持ち、無意識から意識へと変革に導きます。

マインドフルネスをビジネスでどう活かすか、思いやりが他者への理解などが、ビジネスの成功と共生するものだということを皆様とシェアします。

1Dayセミナー「幸せになるビジネス〜コミュニケーション力の磨き方〜」 
【開催日時】2014年5月10日(土)10:00〜17:00
【場所】東京グランドホテル 桐楓の間(キリカエデノマ)
【料金】15,000円
■お問い合わせ・お申し込み■
株式会社エルアウラ
Tel.03-5778-3290
http://www.trinitynavi.com/products/detail.php?product_id=933
※その他の来日・企画は、『微笑みの風』(http://www.windofsmile.com)をご覧ください

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