この映画を観終わった時、あなたの人生観は変わる『天空の頂き 歴史を変えたエベレスト初登頂』

天空の頂き

世界最高峰の山、エベレスト

ヒマラヤ山脈にある世界最高峰の山、“エベレスト”。

その山は古代、サンスクリット語でデヴギリ(神聖な山)と呼ばれていた。
現代においてチベット語の“チョモランマ”の語源は諸説あるが、一般的には「大地の母神」というのが通説だ。

また“エベレスト”という名は、1865年、英国インド測量局長官だったアンドリュー・ウォーによって、前長官ジョージ・エベレストにちなんだ英語名がつけられた。

この神聖な山の正確な標高についても定かではないが、公式の数値としては1954年にインド測量局が周辺12ヶ所で測定しその結果を平均した8,848mとされている。
なぜ、明確な数値が定まらない理由として地殻変動、地球温暖化による影響などが挙げられる。

初めてエベレスト登頂の計画が話し合われたのは1893年。

1907年には英国山岳会の創立50周年記念行事としてエベレスト遠征隊の派遣が提案された。1921年に第一次エベレスト遠征隊が準備偵察を行い、初めてエベレスト周辺の詳細な地図を作製する。

その後、第二次遠征隊、第二次アタックチーム、第三次アタックチームが登頂を試みたが、シェルパ7名が死亡する事故の発生や天候不良により登頂は失敗した。

その後、1924年の第三次遠征隊が許可のないロンシャール谷に入っていたことや帰国後に上映した記録映画の中で紹介されたチベット人の習俗が不正確であったことが当時のダライ・ラマを怒らせ、以後9年間エベレスト入山の許可が下りなかった。

1935年にはイギリス第五次遠征隊が気候調査のため登攀。この時の隊長がニュージーランド出身の隊員ダン・ブライアントを気に入り、後にエドモンド・ヒラリーが遠征隊に参加することになる。そして、このときテンジン・ノルゲイがシェルパとしてエベレスト行に初参加。その後、第二次世界大戦の影響で登山は行われなかった。

1949年、初めてネパール側の登山が可能となり、代わりに唯一のルートだったチベット側は中国支配下におかれ閉鎖された。この時初めて、イギリスが独占してきたエベレスト遠征に世界各国が参加できるようになった。

1953年、5月29日にエドモンド・ヒラリーとシェルパのテンジン・ノルゲイの第2チームが世界初登頂に成功。エリザベス2世の戴冠と時期を同じくする偉業にイギリスは沸いた。

幾多の挑戦を拒み続けた、人類未踏の地に初到。
この世界が変わった瞬間をあなたも体験できる!

天空の頂き

ここはエベレストだ。限界を超えても行け!

1953年、いまだ征服されざる世界最高峰・エベレスト山頂への到達は、地球上で偉大なる挑戦として、まだ達成されずにいた。各国がエベレスト登場を目指していたが、陸軍大佐ジョン・ハント率いるイギリス遠征隊も史上初の快挙を狙っていた。

ジョン・ハントを隊長とするイギリス最高の登山家11名とエドモンド・ヒラリーともう1名のニュージーランド人の登山家2名、そして荷物運び600名という遠征隊は、本国の希望と夢を背負って人類未踏の標高8,848メートルに挑んだ。

ヒラリーは、登頂アタック隊に選ばれたい一心で、誰よりも役立つことをハントにアピールする。貧しい生まれのテンジンはエベレストへの登頂を果たせば人生が変わると信じており、子どもたちによりよい教育と人生を与えるためには、単なる荷物運びで終わることはできなかったのだ。一方のエドモンドも少年時代から劣等感に苛まされた内気な人間だった。

冒険に憧れ続けた彼にとって、エベレスト登頂は自身の弱みを克服する試練だったのかもしれない。

しかし、ハントは頂上への第一次アタック隊は別のイギリス人登山家を選び、ヒラリーとテンジンは第二アタック隊として選ばれたのだった。誰もが成功を確信していた第一次アタック隊であったが、酸素補給器に不具合が生じたため、頂上へ続く尾根ナイフエッジを目にしながら、疲れと酸素不足で登頂を断念する。

英国遠征隊の希望は、エドモンドとテンジンの第二次アタック隊に託されることになった。
酸素ボンベの残りが少なくなる中、人類未踏の8,500メートルに達した時、雪質と雪崩の可能性を予感するが、恐怖に打ち勝ち登り続けることを決意する。

あと何時間酸素が持つかもわからない状況下で、テンジンの歩みが急に遅くなる。なんと酸素マスクが氷柱で覆われていたのだ。様々な困難を乗り越え、ついに標高8,800メートルに達した時、二人の前には稜線をふさぐほぼ垂直の岸壁が現れたのだった!

「ここはエベレストだ。限界を越えても行け」と自分に言い聞かせ、ヒラリーはその岸壁を最後の力を振り絞って登ることを決意するのだが……。

天空の頂き 歴史を変えたエベレスト初登頂
2014年6月28日 角川シネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷他、全国ロードショー
(C) 2013 GFC (Everest) Ltd All Rights Reserved

監督・脚本:リアン・プーリー 製作:マシュー・メトカルフ 撮影:リチャード・ブラック(『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ)
出演:チャド・モフィット、ソナム・シェルパ、ジョン・ライト
2013年/ニュージーランド/英語/91分/カラー/ビスタサイズ/5.1ch
字幕翻訳:チオキ真理/字幕監修:田部井淳子
配給:KADOKAWA 宣伝:ポイント・セット 協力:ニュージーランド政府観光局

公式サイト:tenku-itadaki.jp