いにしえの光景がいまなお残る国東(くにさき)半島で開催される「国東半島アートプロジェクト」

いにしえの光景がいまなお残る国東(くにさき)半島で開催される「国東半島アートプロジェクト」

神仏習合文化の発祥の地、国東半島へお出かけしませんか?

まだまだ寒い日が続きますが、もうすぐ春ですね。暖かくなってくると、旅行を計画される方も多いのではないでしょうか。今回は、Trinity WEB がおススメするお出かけスポットをご紹介します!

大分県北東部にある、瀬戸内海に突き出た火山半島「国東半島」。中央にある両子(ふたご)山は標高721メートルで、石仏や古寺が多い土地です。また、国東半島は神仏習合文化の発祥の地ともいわれています。そのような土地柄、国東の山々には岩屋に鬼が住んでいたといい伝えられ、現在でも「幸福を招く鬼の祭り(修正鬼会)」などの伝統行事に、ありがたい存在として登場し、親しまれています。

平安時代末期から鎌倉時代にかけては、多くの国東塔や五輪塔という石の芸術を生みだしました。国指定重要文化財にも指定されている「岩戸寺国東塔」や総高3.97メートルに及ぶ長大な「長木家宝塔」、多数ある国東塔の中でも姿形の美しさは随一といわれる「照恩寺国東塔」などがその代表です。
また、国東半島一帯には寺院群があり、六郷満山と呼ばれています。その六郷満山は伝説によると、仁聞菩薩が国東半島の各地に28の寺院を開創し、6万9千体の仏像を造ったとされています。

大地と宇宙とが繋がっている場所

渡来の文化と土着の文化が混じり合うことで、独自の文化が育まれてきた大分県国東半島。その文化の魅力や豊かな自然に魅かれ、都会から国東半島へ移り住むアーティストも多くいるようです。

地域をあげての芸術活動も盛んで、2014年秋には「国東半島芸術祭」が開催を予定されています。そのプレ事業として2012年より『国東半島アートプロジェクト』が展開されてきました。この春また新たな作品が公開されます。

『国東半島アートプロジェクト』の一つである『並石プロジェクト』は国東半島のほぼ中央にある奇岩峰群に囲まれた並石ダム全体が会場です。稀代のダンサーで舞台芸術家でもある勅使川原三郎氏はここに彫刻作品を設置し、その場に満ちる土地の力や自然のいとなみの気配を感じる時間を、私たちに提案します。

総合ディレクターを担当されてた山出淳也氏は、このプロジェクトについて以下のように解説されています。

「昨年8月に勅使川原さんと我々は、時間をおいて昼間と日没寸前の二度、ダムの周囲を歩きました。その日は、ちょうど満月でした。夜歩いたとき、夕陽が湖面を赤く染め、つかの間の暗闇のあと、月の光が柔らかくこの場を照らしていました。
昼間は気がつかなかった風のながれ、山から聞こえる動物の足音、光の移ろい、沈む太陽と昇る月、そして深い闇を体験し、今回の作品が生まれたのです。物質的で視覚的な体験としてではなく、暗闇の中、一歩進む毎に、五感が開かれ気配を感じる状態になることで、この何でもない遊歩道がかくも豊かな場に変わることを、私自身体験しました。一周40分ほどのこの遊歩道をゆっくり歩き、些細なこと、声なき声に耳を傾けてみてください。」

ぜひ、この機会にゆっくりとダムの周囲を巡りながら、刻々と変化する水面やそこに映る光景とともに作品を鑑賞することで、氏がここで感じたという「大地と宇宙とが繋がっている感覚」や場の力を追体験されてみては、いかがでしょうか?

【イベント概要】
名 称:国東半島アートプロジェクト(国東半島芸術祭プレ事業)
会 期:2014年3月1日(土)~3月23日(日)
会 場:大分県豊後高田市、国東市 各所
参加アーティスト:勅使川原三郎、アントニー・ゴームリー、雨宮庸介、西光祐輔
URL :http://kunisaki.asia
※国東半島アートプロジェクトは国東半島芸術祭[2014年10月4<土>~11月30日<日>開催(予定)]のプレ事業です。