すべての宗教が説く教えは、愛と慈悲の心、そして赦し。ダライ・ラマ法王講演レポート

ダライ・ラマ法王 2013年 来日講演会レポート PART.9
すべての宗教が説く教えは、愛と慈悲の心、そして赦し。ダライ・ラマ法王講演レポート

人間が本来持っている大切な要素は優しさと思いやり

「そこで、他の人たちに対する優しさと思いやりを持つということ、これが私たち人間が持っている愛情ということであり、人のことを思いやる気持ちが大切であるわけです。これらのことはどちらかといいますと、生物学的に私たちが本来的に持っている大切な要素となっているわけであり、これらは宗教に対する信心に基づいて生まれてくるものではありません。
しかしながら、すべての宗教が同じように説いている教えというものは、愛と慈悲の心、そして赦し、これらを高めなければならないという教えであり、これらはすべての宗教に共通の教えとなっているわけです。これについては後ほど詳しく説明します」

私たち人間の基本的な資質は性善説というようなもの

「ですから私たち人間が持っている基本的な資質というものは、どちらかというと自己中心的で、アグレッシブなものであると考えている科学者の方々もおられます。
しかしその反対に、ある有名な科学者の方々のなかには、実験や研究を通して、もし若い子どもたち、幼い子どもたちにアグレッシブな写真を見せると、それをまったく喜ばず、そして子どもたちはどちらかというと優しさに満ち溢れたような写真を見せる時にそれをとても喜び、それについて興奮してくる反応を示すというような実験をされているわけです。
これは私たち人間の持っている基本的な資質がより良いもの、性善説というようなものであるというふうに考えることができるのではないでしょうか」

Then more oneness, more sense of concern for other human beings ―― in another words, human’s affection ―― this is mainly biological factor. Not religiously, every religion carries the same message of love, or practice of love, compassion, forgiveness and tolerance. I think I am telling you later.

Now here, basic of human nature, some scientists say that basic of human nature is more aggressive and self-centered sort of nature. However, some of well-known holistic scientists say when they carried some experiments on some young children; when they showed more aggressive pictures, the children’s response was less, and when they showed more compassionate pictures, those children got much excited. So some scientists say it is because of our basic of nature.

~PART.10に続く~

(2013年11月25日 東京ダライ・ラマ法王来日講演「日常の中で活かす仏教の智慧~ダライ・ラマ法王と語ろう~」より。※英文はダライ・ラマ法王がご講演で話された内容そのままを転載。)
取材協力:ダライ・ラマ日本代表部事務所 http://www.tibethouse.jp/

ダライ・ラマ法王14世(His Holiness the 14th Dalai Lama)
1935年チベット東北部にあるタクツェルという村落に生まれる。2歳の時、ダライ・ラマ13世の生まれ変わりと認められ、15歳で政治・宗教両面の国家最高指導者となる。1959年に亡命し、インドのダラムサラに亡命政権を樹立。チベット問題の平和的解決を訴え続け、1989年ノーベル平和賞受賞。2011年8月には政治的地位を主席大臣のロブサン・センゲ氏に委譲。78歳となった今もチベット人をはじめ世界の多くの人々の精神的指導者として活躍している。