ダライ・ラマ法王講演レポート。私たちは、一人の人間という意味で、皆、同じ立場である。

ダライ・ラマ法王 2013年 来日講演会レポート PART.1
ダライ・ラマ法王講演レポート。私たちは、一人の人間という意味で、皆、同じ立場である。

昨年11月に19回目の来日を果たした、ダライ・ラマ法王。11月25日には、両国国技館にて「日常の中で活かす仏教の智慧」をテーマにご講演を行いました。そのお話をTrinityWEBにて、日本語訳と法王様が実際にご講演で語られた英語でご紹介します。

私たちは、70億人の人間家族の一員

「私はいつも皆様方とお話をさせていただくときには、自分をこの地球に住んでいる大きな人間家族の一人である、ということを考えているわけです。

私たちは皆この70億人の人間家族の一員であるわけですから、もっと真面目に私たち人間という家族は皆一つの家族に属するものであるということを認識していくことが重要ではないかと考えているわけです。

この基本的に、過去の人間の歴史の中を振り返ってみると分かりますけれども、そして現在でも、私たちは宗教の違い、信仰心の違い、国の違い、民族の違い、そして社会的なシステムの違いといった、このような二次的な違いばかりを強調しすぎてしまう傾向があります」

私たちは、一人の人間という意味で全く同じ立場にある

「しかし、そのような違いは単なる二次的な違いにしかすぎません。たとえ私たちの肌の色が違っていても、着ている服が違っていても、あるいは裕福な人、そしてどちらかというと貧しい人という違いがあったり、あるいは教育を十分受けているかいないかというような違いがあったとしても、私たちは皆、一人の人間であるという意味でまったく同じ立場にあるわけです。

そして一つの家族の中のことを考えてみても、家族の中にも違いというものは常に存在しています。たとえ一人の同じ人間であっても、朝起きたときに持っている感覚と、そして夕方に考えていること、そしてそのときに持っているさまざまな感覚というものは異なっていることが多いわけです」

I always consider, I myself as a human being who consist a huge family. Actually we are all part of 7 billion human beings. We are all part of a great human family.

I consider we should think more seriously the oneness of humanity. On that level, how can we hope our basis more equally? I think, not only in human history but even today, many of the problems we face actually come about because we place too much emphasis on secondary level of differences, religiously, too much nationality, and different systems of different countries.

When we put too much emphasis on secondary level, even in the same community, you see, still developed rich and poor, educated and uneducated. So even in the same family, such differences consist. Even in one same human being, in the morning, sad view, sad feeling, and in the afternoon, different feeling and view, so it is transitional.

(2013年11月25日 東京ダライ・ラマ法王来日講演「日常の中で活かす仏教の智慧~ダライ・ラマ法王と語ろう~」より。※英文はダライ・ラマ法王がご講演で話された内容そのままを転載。)
取材協力:ダライ・ラマ日本代表部事務所 http://www.tibethouse.jp/

ダライ・ラマ法王14世(His Holiness the 14th Dalai Lama)
1935年チベット東北部にあるタクツェルという村落に生まれる。2歳の時、ダライ・ラマ13世の生まれ変わりと認められ、15歳で政治・宗教両面の国家最高指導者となる。1959年に亡命し、インドのダラムサラに亡命政権を樹立。チベット問題の平和的解決を訴え続け、1989年ノーベル平和賞受賞。2011年8月には政治的地位を主席大臣のロブサン・センゲ氏に委譲。78歳となった今もチベット人をはじめ世界の多くの人々の精神的指導者として活躍している。