ココロセラピストが愚痴る!「カウンセラーの悩み」とは?

カウンセラーの真実

今回は趣向を変えてカウンセラー(セラピスト各種含む)の悩みの話をします。カウンセラーに話をする事はあっても、カウンセラーの話はあまり聞いたことが無いのではないかと思います。

カウンセラーって悩みが無いんでしょ?

いいえ。あります。何故なら、カウンセラーも人間だからです。心理学系の方も、自己啓発系の方も、スピリチュアル系の方も、宗教系の方も、おそらくほぼ全員、まったく何も悩んでいない人というのはいないと思います。悩むというと抱え込むイメージがあるかもしれませんので、別の良い方をすれば解決すべき課題と言った方が良いかもしれません。

人間は課題・試練を乗り越えて成長する生き物です。何も悩まず自動的にDNAにプログラミングされた通りに動いているだけではないのです。もちろん生物学的な先天的な要因も大きいですが、個体差は大きく生まれ育った環境や現在の状況で、日々課題も試練も変化しているのです。

だから抱え込んで自滅するような悩みは無いに越した事はありませんが、成長を促すきっかけとしての試練はゼロでは無い方が良いとも言えます。

カウンセラーの悩みを具体的に教えて?

カウンセラーに限らずどんな職業にも悩みはありますが、比較的多い問題は誤解されやすいと言う事です。

1つ目は「あらゆる問題を解決してくれる人」というイメージです。カウンセラーは心のありとあらゆる問題を解決してくれる人だと思っている方が実は多いです。カウンセラーは問題を解決する人ではないのです。では解決するのは誰かと思うかもしれませんが、本人です。というのもカウンセラーは助言者でも人生の代行者でもないのです。本気で自分の心を見つめ直したい人のお手伝いをするのがカウンセラーなのです。クライエントさんの問題解決能力を信じるのが仕事なのです。というのも、深く考えてみるとわかると思うのですが、誰であろうと自分以外の人間の人生をコントロールする権利は無いのです。だから著しく反社会的出ない限り、本人の意思を尊重しますし、本人の決断を尊重します。どちらかというと要らぬ助言ばかりして来る人は、良いかどうかは別問題としても厳密にはカウンセラーとは違うと覚えておいて下さい。

2つ目は「どんな心の病気も治してくれるという」イメージです。
ちなみに覚えておいて欲しいのですが、カウンセラーは治療行為(医師法に基づく)は出来ないと言う事です。勝手に診断名を下したり、薬を勧めたり、処方箋を書いたりも当然出来ません。だから当然「治す」というのは治療を意味しますので出来ません。カウンセラーはあくまでもお手伝いの役割なのです。医師法の話は抜きに考えても、どんな病気も治すのはお医者さんではなく自分自身なのです。稀に、カウンセラーを魔法使いか何かと勘違いして不思議なパワーで脳の構造そのものを作り変えてくれると思っている人もいるのですが、自分を変える事が出来るのもまた自分だけなのです。

3つ目は「カウンセラーって無料なんでしょ?」というイメージです。
僕に限らず、同業者の方々が口を揃えて言うので敢えて取り上げますが「カウンセラーって名乗れば悩みを抱えている人が、この人は助けてくれる人だと思ってやって来るのは当たり前でしょ!責任もって無料で助けなさいよ!」という方が結構いるのです。困っている人を助けたいのはカウンセラーだけではありません。人間なら誰しも困っている人を助けたいと思うのです。中には資材を投げ打って自己犠牲の精神で困った人を助けたいと思う方もいるかもしれませんが、世の中のすべてが自己犠牲の精神だったら人類は滅亡してしまいます。ましてや、カウンセラーが自己犠牲をしてまで善意だけで無償で奉仕し続けなければならない職業だとすれば、世界からカウンセラーは瞬く間にして消えてしまうでしょう。ただ自らをボランティア・カウンセラーと名乗っていたり、無料カウンセラーと名乗っていたりする方はカウンセラー自身が無料で良いと言っているので、支払い義務は生じません。

細かい悩みを言い出せばキリもないですが、大事なのはカウンセラーも人間だと言うこと。それだけ理解して頂けると大きな悩みは一気に解決します。

もちろん、カウンセラーも常により1人でも多くの方の心を癒して差し上げたいと願っていますし、自己研鑽しています。今後ともよろしくお願いします。