シナモンティーで皮膚のエイジングケア?!~ 大切なのは皮膚に栄養を届けること

生薬としても用いられるシナモンのはたらき

あけましておめでとうございます。
本年も、できるだけ身近な健康や美容に関する情報をお伝えしていきたいと考えています。お付き合いの程、よろしくお願いいたします。

先日、友人から京都旅行のお土産に生八ツ橋をいただき、久しぶりに京都の味を堪能しました。
子供の頃に生八ツ橋を初めて見たときは、思わず「エッ、餃子?」と言ってしまいましたが、一口食べるとシナモンの甘い香りが口いっぱいに広がり、一瞬にして生八ツ橋の虜になってしまいました。シナモンは、アップルパイ、シナモンロール、カレー、ハンバーグなど、香辛料として幅広く利用されていますが、漢方薬の材料としても用いられます。

シナモンは、生薬として用いられるときは「桂皮(ケイヒ)」と呼ばれます。
桂皮は、温経湯、桂枝茯苓丸、桃核承気湯などさまざまな漢方薬を構成する生薬として用いられ、解熱作用、抗菌作用、利尿作用などの様々な働きを持ちますが、美容の観点から最も注目したい働きは血管拡張作用です。

ヒトの細胞は、血管を通して運ばれた酸素や栄養によって養われています。
それは、皮膚の細胞も例外ではありません。皮膚は老化とともに次第に薄くなりますが、これはコラーゲンが存在する真皮層の厚みが減ってくるためです。
本来、規則正しく配列されているコラーゲン線維の網目構造は、加齢とともに変形し、弾力を失っていきます。これがシワやたるみの原因といわれています。このような皮膚の老化現象が生じるのは、皮膚の細胞に十分な栄養が行き届いていないためではないかと私は考えています。

「皮膚の細胞は新陳代謝を繰り返している」という話をよく耳にしますが、一口に新陳代謝といっても、そのクオリティーには差があります。その差は、新陳代謝におけるエネルギーの差によって生じるものと考えられます。
必要とされるエネルギーが不足すると、その過程においてエラーが生じ、クオリティーの低い新陳代謝が行われることになります。私は、このエラーの積み重ねがコラーゲン線維の変形を生み、皮膚の老化現象に至ると考えています。

エネルギーを作るためには栄養が不可欠です。桂皮などの薬用植物を用い、加齢とともに狭くなった血管を広げることによって、栄養を皮膚の細胞にシッカリと送り届けることは、皮膚の老化を防ぐための有効な手段のひとつといえるでしょう。
いつものコーヒーや紅茶にシナモンを入れてカプチーノやシナモンティーにするのも、身近な皮膚のエイジングケアのひとつとしておすすめです。