スピリチュアリティは苦しみを癒せるか 「チョプラ博士の教え」PART.8

苦しみの中には
スピリチュアルなメッセージが隠されている

「人生には、苦しみがつきもの」という考えは、
自然の摂理に基づいています。

生きとし生けるものはみな、生まれ、そして死んでゆきますが、
この二極の狭間で、生き続けようと闘うのが生き物なのです。
物理的な肉体は、さまざまな危険にさらされています。
その代表的なものとして「飢餓」「暴力」「事故」「老化」
そして「死」が挙げられるでしょう。

逆に 「苦しみとは不自然なもので、罪と過ちから生ずる」
という考え方もあります。
私たちにとって脅威となるような
全ての自然の力を考慮する代わりに、
人間の苦しみは外側からやってくるものではなく、
内側から生じるものであるという主張です。

間違った行いを選択すれば、いずれ自分にその報いが返ってきます。
人間とは、罪悪感と羞恥心に悩まされる唯一の生き物です。
人間は、殺人のような罪を犯すと心に痛みを感じますが、
動物は、どんな暴力的行為をしても罪の意識がありません。

罪悪感から生じる苦しみは、肉体的苦痛より一層つらいものです。
それは「不安」と「憂うつ」という得体の知れない苦痛をもたらし
何も悪いことをしていない人々さえも苦しめてしまうのです。

人は、悪いことをしているという自覚があるだけで、
非常に強い罪悪感を持ち得るのです。
しかし、罪を犯し得るどんな生き物も、正しい行いをする能力があるはずです。
したがって、二つ目の考えは、実際は楽観的なものなのです。

さて、「苦しみの中には、スピリチュアルなメッセージが隠されている」
という三つ目の考えは、前の二つとはかなり異なるものです。
苦しみから愛が生まれ得るという考え方です。

たとえ苦しみがあなたに、どんなひどい感情を抱かせようとも
あらゆる怖れと苦痛の中に隠されたメッセージは
「愛」なのです。

苦しみの中にスピリチュアルなメッセージが含まれているという考えは、
運命論や観念論を超越しています。
なぜならそこでは、内側と外側の区別、
肉体と精神の区別が消滅してしまうからです。

すべての区別が消滅した状態の私たちは、
魂の脚本…ドラマを演じるために、
自然界にある舞台を歩むことを選択した、
純粋なスピリットとして見なされるのです。

ディーパック・チョプラ
(翻訳:渡邊愛子)

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<Profile>

ディーパック・チョプラ
医学博士
心と体の医学、ウェルビーイング分野の世界的な第一人者で、70冊を超える著書は35ヶ国に翻訳、発行部数は2000万部超。
クリントン前米大統領訪印時「アメリカは代替医療の先駆者ディーパック・チョプラ博士に代表されるインド系アメリカ人の方々のお蔭で豊かになった」
ミハイル・ゴルバチョフ元ソビエト連邦大統領から「チョプラ博士は間違いなく、われわれの時代で最も分かりやすく感銘を与える哲学者だ」と評され、タイム誌発表の「20世紀の英雄と象徴トップ100」に選ばれ、「代替医療の詩人・予言者」と紹介される。CNN ニュース他メディア出演多数。
レディー・ガガ、ミランダ・カー、マイク・マイヤーズ他、多くのハリウッドのセレブたちのスピリチュアルメンターであり、故マイケル・ジャクソンの親しい友人で相談役でもあった。マドンナ、デミ・ムーアとも親交が深く、共に「A Gift Of Love: Deepak & Friends」というルーミーの詩を朗読したCDも出している。
内分泌科専攻、米国内科医師会フェロー、米国内分泌科医協会メンバー、ケロッグ経営大学院非常勤講師。
コロンビア経営大学院の著名な経営学者、ギャラップ社上席研究員でもある。
ハーバード大学医学大学院主催の内科最新情報を学ぶ年中行事で10年以上講師を務めている。
カリフォルニア、サンディエゴにある「チョプラセンター」創始者。その活動をつうじて西洋の医学と東洋の伝統的な自然のヒーリングを統合させた癒しの手法を確立した。

▼ディーパック・チョプラ オフィシャルWEBサイト
http://www.chopra.jp

<information>
2014年9月、チョプラ博士来日決定!講演を行います!
日程:9月21日(日)12:00~14:40
場所:パシフィコ横浜
料金:SS席30,000円(税別/230席限定・サイン会付き/記念撮影可)
S席 15,000円(税別/指定席)
A席 8,000円(税別/自由席)

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