ココロセラピストが語る!フロイトの都市伝説~心の病って結局は薬で治すの?~

心理学を学べばOK?

心理学が流行っています。心理学を学べば人の心が読めるようになり、人の心や行動を自分の思い通りに操ることができる。心を分析するなり暗示を与えれば心の病気は治る。そんなイメージがどんどん一人歩きしています。

僕は正直なところ、これは危険だと思っています。もちろん「可能性」として信じるのは悪い事ではありません。心理学に限らず、学問って「可能性」から生まれるものですからね。

そんなことを考えていたら、ふとあることを思い出しました。ちょっとした都市伝説なのですが、なかなか興味深いので、今回はぜひその話をしたいと思います。

フロイト。聞いた事の無い人はいないと思います。小学生でも知っている有名な人ですよね。心理学と言えばフロイト。精神分析、夢判断、自由連想法、無意識。なんとなくこんなイメージがあると思います。

なんだかスゴイ人だなって思う気もするのですが、実はダークサイドのエピソードもチラホラと存在しています。

今から言うお話は、フロイトを批判するためのものではなく、あくまでもネタとして認識して貰えるとありがたいです。

心の病が流行り過ぎて収拾のつかない時代になってしまいましたが、病院に行くと殆どが薬物治療だと思いませんか。カウンセラーも確かにいますが、なんだかんだでカウンセリングはそんなには主流にならず、医療というよりは僕を含めて個人や民間の方も多く、病院とは正直なところ現時点では良い連携が取れているとは言い難いと思います。

ということは、精神科医フロイトは、現在の精神医学の基礎は作れなかったのだろうかと思いませんか。もしフロイト(心理療法)が発達していたら現在の精神医学は薬物療法を主軸とした治療法にはなっていなかったのではないかと思いますよね。

ここからが興味深いのですが、それこそ「薬漬け」を定着させた張本人こそがフロイトだと言う説があるのです。

若かりし頃のフロイトはコカインが大好きだったそうです。わかりやすい例にたとえます。RPGの金字塔『ファイナルファンタジー』でいうところの『エリクサー』(どんな症状も治してしまう薬)みたいな感じでコカインに絶対的な信頼を寄せて論文を書いたりしていたそうです。

完全にネタのような話ですが、昔の話ですからね。そのように考える人がいてももしかしたら不思議ではありません。とはいえ20世紀の話ですから、そんなに昔でも無いので、やっぱり怖い話です。

そんなわけで、一時期、コカイン中毒が流行ってしまったそうです。コカインが万能薬であるという認識こそ無くなりましたが、その名残か、別の薬を使えば良いよねという発想に至って現在まで来てしまったのです。

とすると、では結局フロイトって何者なのかという話になりますよね。心理学ブームが良いかどうかは別としても、その中でも神のような存在であるフロイトが実は結果的に酷い事をしていたとなると、とてもいたたまれない気持ちになって来ます。

僕を含めたセラピストたち全員の課題でもあるのですが、心の問題を扱う専門家は、既存の知識を盲信し過ぎたり、最後は医師に薬物療法を…とならなくても済むように、もっともっと現実に直視していかなければならないなと反省させられる今日この頃です。

そして、医師は医師。医療分野ではないセラピストは医療分野ではないセラピストとして自分勝手にやっていくとか、そういうことではなく、あらゆる分野の専門家たちが、お互いにお互いを認め合い、協力し合い、社会貢献できるようになることを切に願います。

そもそも学問とは興味本位で存在しているわけではなく、みんながより良い人生を歩むために何らかの役に立つために存在していると思うのです。

心も単なる学問の興味対象ではなく、その人その人の幸せを願う対象であって欲しい。そう思うのでした。