「 風水とは 占い・迷信ではなく、氣の学問 & 環境情報学 」PART.2

「殺氣優位」か「生氣優位」か

風水では、天の氣(8種)、地の氣(5種)、人の氣(8種)など、さまざまな氣を取り扱い、活用します。それらは、シンプルに分けると生氣か?殺氣か? の2種類となります。わかりやすくいうと、整理整頓されていれば生氣、乱雑であれば殺氣。快適であれば生氣、不快であれば殺氣。必要なものは生氣、不要なものは殺氣。調和は生氣、不和は殺氣です。運のよくなる流れは生氣がもたらし、衰退や下降は殺氣がもたらします。生氣、殺氣を見分けるリトマス試験紙として活用していくのは、自分自身の「氣分」の良し悪しとなります。まさに、この氣分の連続体が運の流れや、財(経済)・体(健康)・心(精神)のバランスをつくっているのです。
風水は方位学だと思われがちですが、方位は単なる1要素に過ぎません。それよりも日常的に大切にしていただきたいのが、生氣・殺氣をつかさどる五感情報(視覚・嗅覚・聴覚・味覚・触覚)のメンテナンスとなります。
では、具体例を見ていきましょう。

◆視覚(目に見るもの)
生氣: 美しい山々、澄み切った青空、満天の星空、キレイな絵や花、整った室内
殺氣: 残酷なシーン、道路にある動物の死骸、散らかった室内
◆嗅覚(鼻に嗅ぐもの)
生氣: 花の香り、お香、アロマ
殺氣: 靴の臭い、カビの臭い、湿氣のニオイ
◆聴覚(耳に聞くもの)
生氣: 優しい言葉、好きな音楽、小鳥のさえずり
殺氣: 騒音、うるさい音、どなり声、愚痴
◆味覚(口に味わうもの)
生氣: おいしい食事・お菓子、健康によいもの
殺氣: 変化のない食事、まずい食事、添加物過多
◆触覚(身体に触れるもの)
生氣: 適度な温度、暖かいじゅうたん、床暖房、上質な衣服
殺氣: 寒過ぎ・暑過ぎの氣温、冷たい床、ザラザラ・チクチク痛い等の肌触り
など。

原則として、呼吸が整う情報は生氣、呼吸が乱れる情報は殺氣となります。
では、五感情報を殺氣だけで並べてみます。
「玄関に入ると、散らかったクツや段ボール(視覚)、そこに妙な靴の臭い&カビの臭い(嗅覚)、奥の部屋もしくは近所からどなり声・愚痴(嗅覚)、イスに腰掛けて変化のない・まずいお食事、そこは、ホコリまみれのザラザラ冷たい床(触覚)。」
それとは逆に、生氣だけで並べてみますと、
「玄関に入ると、キレイな絵や花(視覚)、お香やアロマの香り(嗅覚)、そこには、好きな音楽・優しい言葉をかけてくれる家族(聴覚)、健康によいおいしい食事が待っていて(味覚)、適度な温度とすわり心地のよいイス・そして肌触りのよい服にお着替え(触覚)。」
殺氣優位の環境と、生氣優位の環境。それぞれ、半年、1年、3年、5年と住んでいると、その違いは小さなものでしょうか?それとも大きなものでしょうか?

オフィスでも同じことが言えますね^^;「病は氣から」という言葉があるように、「殺氣優位」の住居やオフィスから、「財・体・心の病」が発生するというのが、風水の考え方です。であれば、その治療法は「生氣優位」に整えていくこととなりますね。長く身を置く環境情報が「殺氣優位か?(3K:くらい、くさい、きたない)」「生氣優位か?(3S:せいり、せいとん、せいけつ)」によって、運氣の方向性が構築されていくのです。

もともと風水は、古来より、戦争において相手から攻め込まれにくくするために地形を使ってお城や陣を構えることや、民への威厳と影響力を増すために立派なデザインの居城を構えること、また、権力者からの指示命令系統がうまく伝わるためのわかりやすい街づくり(碁盤の目など)として、使用されてきました。

現在では、住居・オフィス・店舗における立地の安全性や、氣分よくすることから発展へと繋がるプランニング、家庭円満や健康増進の起こる環境づくりのために使用していくことができます。

風水をひとことでいうと「ここにいるとどうなるのか?」「この状況(貧・病・争や富貴)が起こっている環境的原因は何なのか?」「この環境情報は、心と脳にどんな影響を及ぼし、住む人にどんな思考パターンや習慣が生み出されやすいのか?」を読み解く技術であり、それを活用する環境心理学・環境脳科学でもあるのです。

もしご自身の今いる場の五感情報が「殺氣優位」でしたら、まずは少しでも「生氣優位」に変えていただくと、運の流れや、事の運びは確実に変わってまいります。

風水とは、占い・迷信ではなく、現実面に成果をもたらす氣の学問&環境情報学。
今後、どんな状況が殺氣をもたらし、そこには、どのようにして生氣をもたらしていくのか?という改善法などをお届けしてまいりたいと思います。

上記の内容が、少しでもご参考となりますとうれしく思います☆

 

(おわり)

 
風水コンサルタント
風水カウンセラー
種市勝覺