エンジェル・セラピスト(R)夫婦のスピリチュアル子育て PART.12 ~感情が奏でるMELODY(潤治編)

赤ちゃんの泣き声はメッセージ?

子育てから学ぶことは数知れず…。

公共の場で赤ちゃんや子供が泣いていると、ママさんがとても恐縮していたり、迷惑でしょ?と叱っていたりする姿を見て、赤ちゃんや子供が泣くということが周りに迷惑なことなんだと愛娘 小葉が生まれる前に感じることが多々ありました。

電車の中で赤ちゃんが泣いていれば、迷惑そうにする人もいます。

やはり、迷惑なものなんだと、自分自身も赤ちゃんの泣き声で心がざわついていましたから(その理由はあまり追求せずに…)、公共の場で赤ちゃんを静かにさせるのはマナーだろうと思っていました。

小葉のおかげで自分自身が赤ちゃんの泣き声で心がざわつく理由がわかりました。
夜泣きはせず、本格的に愚図るということがない小葉も本気で泣く時があります。

むき出しの感情のメロディに僕は軽くハートブレイクです…。
涙を流して、本気で泣く小葉の感情が次から次へと僕のハートを直撃します。

感情サンドバッグ状態です。ママがお風呂に入る際、小葉を抱いて待っているのですが、お風呂からあがったママに抱かれるまで本気で泣くことがあります。
あんなに僕に笑いかけてくれていたのに…
(僕のこと、好きだって目で見つめていたじゃない!?)
いきなりの号泣に僕の心は動揺してしまいます。

幼い頃、僕の家庭は感情がひしめく空間でした。父はすぐに感情的になり、怒って家族に当たり散らし、母はそれに応戦するかのようにヒステリックな声を出しました。姉と母はいつも喧嘩をしていて、姉の彼氏が遊びに来たときはいつのふたりの口論に驚いていました。

怖い、口惜しい、情けない、怒り、悲しさ、無力さ、ずるさ、不安…。
父の、母の、姉の…感情に次ぐ感情の表出。
めくるめく感情の日々。
押し寄せる怒濤の感情。

思えば、感情セレブな家庭に育ったなと。
感情エリート教育を受けて育ったなと。

その家族を選んできた意味を、AQUA MIXT でセラピーをさせていただく度に思います。
人の感情に敏感になったり、共感したりする力のようなものを磨いていたのかもしれません。
生まれの不幸を気取った時もありましたが、自分らしく生きようと思うと不幸に思えたことが、実は才能を磨いてくれていたことに気づかされます。

感情的になるということに多くの禁忌を感じている大人も僕を含めて少なくないと感じます。
その抑え込んでいる感情は、常にどこかで表出しようとしています。
それがお酒の席かもしれませんし、カラオケボックスの中かもしれません。
差別や虚栄心などでかりそめの充足に走る人もいるかもしれません。
創作という形で昇華されることもあるでしょうし、不機嫌になるという手段かもしれません。

人間関係にトラブルが生じないように、感情の制御装置を上手に使いこなし、大人として社会人として日々の生活が成り立っていることも少なくありません。
感情の制御装置が脅かされる瞬間のひとつに、赤ちゃんの泣き声があると思います。

心理学では、人格の境界線が引けていないという表現をしますが、理論や知識で知っていても、それができることとは違います。
そういった人間性の成熟は度重なる内省、自分を誤魔化さない姿勢が導くと感じます。

どうして眠いんだぁ!
どうして身体がかゆいんだぁ!
お腹空いて、生命の危機を感じる!
甘えたい、甘えたい!
なのに、それがすぐに実現しないんだ!

赤ちゃんはその不条理さを悲しむかもしれません。
それこそ、なぜこの世に放り出されたんだという不条理に。

「本当は僕もこういう不条理さに大声で泣きたいんだよな。バカーって叫びたかったりするものな。」
声の限り叫んでくれる愛娘 小葉に自分の心の奥にある感情を呼び起こされるのでした。
泣き声にざわつく理由は、自分に抑えている感情があり、素直な自分でいないことでした。
そんなことに気づかせてくれる泣き声は絶対的な美しさを放っています。

それに気づき、内省をくり返すうちに、小葉が泣き出すと、「オッ、始まったか?」と親しみを持って接することができるようになりました。
自分にも、我が子にも。

感情的に泣く赤ちゃんに出逢って、心がざわめくなら、
もっとあなた自身の感情を大切にしてくださいね…というメッセージかもしれません。