「フィールグッド体質になろう」。世界から見た日本とは?中野裕弓さんインタビュー PART.5

“Feel Good”な体験を増やして
細胞に記憶させれば、どこでも幸せをつくり出せる

中野さん:
「私の今のテーマは“Feel Good(フィールグッド)”です。毎日フィールグッドに暮らせる人を増やしたい。たとえば世界には校庭に地雷がないだけでフィールグッドを感じる方もいれば、子どもがホウレンソウを食べただけでフィールグッドなママがいて、休日にご主人がどこかに連れて行ってくれるとハッピーな奥様もいる。その体験を通して、身体の細胞が覚えるとフィールグッドをつくり出せる人になるんですよ。

日本で上手くいかないからって外国に逃げ出すなら、どこに住んでも同じ。その前にグチ体質を直してから行くほうがいいですよ。
つまり、毎日フィールグッドなことだけをノートに書き出すの。お天気が良かった、空がキレイだったなど、3カ月間書き続けて、フィールグッド体質になってから行くの。

マイナスを持って海外に行くと、海外のマイナスを引き寄せてしまいますよ。眉も口角も下がって“なんなのよ”って言っている人は、その人が持っている波長と同じものを引き寄せてしまうから、残念なことも起こってしまうのですね。ハッピーな人は危険を回避しやすいのです。幸せは幸せな人の周りにあるものだから、その点は国籍や宗教を超えたヒューマンに共通のバイブレーションですね」

世界のどこでも上手くいく
コミュニケーション能力の磨き方

中野さん:
「私は、頻繁に人とつながるコミュニケーションの実験をしています。食堂に入って隣に座った人に“今日は天気がいいですね”って話しかけたり。日本人の方はビックリします。ですが、そこで一言交わしただけで一日中ハッピーになったと思えたらお互いが幸せですよね。だからまずはコミュニケーション能力。その前提として、人を信頼し、人が好きであること、そして他人に興味を持つことですね」

― コミュニケーションの実験によって、内向的な性格の人も変わりますか?

中野さん:
「内向的、消極的な性格と人嫌いとは違うのです。人が嫌いだったら、自分が心地良い領域から出ないほうが良いけれど、内向的な人は、人が嫌いなのではなくて、恥ずかしかったり、コミュニケーションの手段を知らないだけ。だから最初は“ハロー”って言うだけでもいいし、コンビニでガムを買ったら“ありがとう”ってハッキリ声に出すだけでも違ってきますよ。自分の殻を破るためにやってみて、その“ありがとう”が気持ち良ければどんどんやりますよね」

―そこに恥ずかしさを感じたら?

中野さん:
「将来外国に行きたいと思うのなら、私はすべて実験だと思っています。コンビニで“どうもありがとう”って上手に言えるようになったら成功。次に進めるじゃない。店員さんに何か返してもらいたくてやっているわけじゃなくて、練習台になってもらっているのだから、自分が“ありがとう”と言えたらOKと割り切る」

直感を使って相手の状況をみる
軽いアプローチの仕方

中野さん:
「コミュニケーションは、自分の直感を使うことも大事。相手は私の“おはよう”の挨拶に答えるだけの余裕があるか見極めるのね。もしちょっと、訳ありな状態ならやめましょう。でもちょっと踏み込めそうだなと感じたら“今度お昼でもどうですか?”って軽く誘ってみて、断られたらすぐに引っ込めればいいのよ。断られても大丈夫なように、軽いアプローチをして、乗って来なかったら引き上げる。
または、誘っても大丈夫そうな人からスタートしてみて、いろいろやっているうちに上手くいくようになって、そういう人しか目の前に来なくなると思う。それも引き寄せの法則です。

コミュニケーションの達人は、おしゃべり好きとか、皆に“いい人”と思われる人じゃなくて、相槌と質問の仕方が凄く上手い人だと私は思います。相手のことを理解しようとしているから、相手はもっと話したくなって心地良く会話のキャッチボールが成立しているの。だから、おしゃべりは、恥ずかしがりな人はかえって聞き上手になるチャンスなんですよ」

~了~

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Profile:
中野裕弓さん  公式HP http://www.romi-nakano.jp
『世界がもし100人の村だったら』訳者。世界銀行本部に日本人初の人事マネージャーとしてヘッドハントされる。著書に『世界でいちばん自分を愛して』(日本文芸社版)、『朝一番の、ちょこっとスピリチュアルな習慣』(メディアファクトリー)ほか多数。
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