レムリア~あなたが海を大切にすれば、海があなたを大切にしてくれる~PART.1

ハワイとムー大陸

ハワイはムーとも呼ばれる失われた大陸、レムリアの先端だと考える人が大勢おり、レムリアには高度に進化した文明があったと考えられています。ハワイのヒーラーのなかにも、ハワイ(Hawai’i)はムーの名残だと信じている人が少なくありません。ハワイ諸島は火山活動によって生まれたと考えるほうが理にかなっていますから、ハワイ(Hawai’i)は大陸の名残だという考え方は科学的に疑問が残ります。もっとも、そのような大陸が実在したかどうかということは、本稿のテーマとは関係ありません。ムー大陸が存在したであろうと言われている場所の地図を眺めていたとき、私はレムリアを海洋大陸として捉えてみたらどうかとひらめいたのです。

地球上に存在する海を、まだ耕されていない広大な農地と見なして、世界中の国々が宇宙開発と同じように力を合わせて海の可能性を活かせば、飢える人はいなくなるでしょう。私が子どものころ、宇宙に人類の居留地(コロニー)を作ることを提案した科学者たちがいました。当時ですら私は、そういった宇宙の居留地は農業にとって理想的な環境になるかもしれないと夢見たものでした。また、巨大な人工島を浮かべるという計画もありましたが、人間は大地で暮らして、人工島は食糧生産に使えば、どれほど安全で合理的でしょうか? 海の農場を作れば、世界中の人々を養うことができます。世界中の人々や政府がきちんと海に敬意を払うようになれば、この夢は現実のものになるでしょう。

私たちが子どものころは、ハワイ(Hawai’i)の海に入れば傷が治りました。ところがいまでは、地域によっては海に入ると治るどころか傷口が化膿します。前回の記事でも触れましたが、大地をいたわることは私たち自身をいたわることですが、それは海についても同様なのです。もし高度に進化した人類が存在していたなら、資源として敬意を払って海を活用したでしょう。「マラマ・カ・アイナ(Malama ka Aina)」は「マラマ・カ・カイ(Malama ka Kai)」になります。

Malama i ka Kai(マラマ・カ・カイ)

「マラマ・イ・ケ・カイ、マラマ・ケ・カイ・イアオエ(Malama i ke kai, malama ke kai ia oe)」とは「あなたが海を大切にすれば、海があなたを大切にしてくれる」という意味です。世界中の海は長年に渡って、人類が生みだす廃棄物のトイレにされてきました。太平洋には、北米大陸に占めるアメリカ合衆国の面積の2倍にあたるゴミが投棄されていると推定する人もいます。世界中の海が同じようにゴミ捨て場にされています。ゴミの大半は海面に浮かぶプラスチック類で、それらが分解されてどんどん小さくなり、魚の体内からも見つかっています。私たちが魚を汚染し、魚が私たちを汚染しているのです。自分たちが暮らす大地に面した海を大切にすることは、日本の人々が自分の家や店に面した道路を掃除するのと同じように、私たちの責任、すなわち「クリアナ(kuliana)」だと、私はスピリチュアリティの実践家として感じています。互いの存在や地域、国に対して日本人が感じる絆にはおおいに学ぶべきところがあり、ハワイ人の生き方に似ています。

~PART.2へつづく~