軍場大輝のメディカルアロマレッスン レシピ6「精油の使い方①」

精油の使い方は一般的な芳香浴から皮膚塗布まで幅が広く、海外では医者の管轄下ではありますが舌下投与、座薬にまで精油は使われています。※舌下投与:舌の下に精油希釈物を置き、舌の血管に直接浸透させる精油の飲み方。

■芳香浴

精油を用いた芳香浴は、精油を空気中に拡散させ、呼吸をすることで呼吸器から有効成分を身体に取り入れる方法です。
使用方法はティッシュで自然揮発させる方法、お湯に精油を浮かせて湯気で拡散させる方法、スプレー容器に入れて手動拡散、芳香拡散器(ディフューザー)は手軽に手に入るようになりました。

~吸入・作用経路~
①鼻から入り嗅神経を刺激しメンタルだけではなく、免疫やホルモンへも影響
②精油の薬理作用が気管支や肺に直接作用
③肺胞から血液循環に乗って全身へ作用

ただ香りを嗅いでいるだけでもこれだけの影響があります。逆に匂いを感じるという事はその匂い物質を体に取り入れている事になります。ちょっと恐いですね(>_<)。芳香浴とあなどるなかれ、仕事のストレスで凝り固まった気持ちを一瞬で解きほぐし、肺炎のおばあちゃんの症状を緩和する。なんて事は実際に耳にする事があります。

去痰作用のあるユーカリ・ラディアタをティッシュに1滴つけて酸素マスクを消毒する。医療現場で、介護現場での去痰という作業をどれだけ軽減するか実践した人なら感動すら覚えたかもしれません。メディカルアロマを知らなくても、精油を一つ知っているだけで救われる方は数多くいるはずです。

■湿布
精油を数滴入れたお湯や水でタオルを濡らし、患部に湿布します。
急性の症状にはペパーミントやラベンダーを使った冷湿布で炎症を抑え、慢性の症状にはマジョラムやサイプレスで代謝をUPして痛みを和らげる事が期待できます。
■入浴

入浴は、体をきれいにするだけでなく血液循環や新陳代謝を高め、筋肉のこりや疲労を回復する働きや、汗とともに老廃物を除去する働きがあります。蒸気と一緒に香りが呼吸器から入る事が期待されます。精油はお湯には溶けないため、乳化剤などを使って原液が直接肌に触れないようにします。お手軽なものに天然塩があります。天然塩15gに精油5~10滴が目安です。

①全身浴

・ぬるめ(38℃)のお湯は副交感神経が優位になりますので、30分から40分ゆっくり入るのが適しています。リラックスしたい時・体を休めたい時におすすめの入浴法です。レモングラス、レモンユーカリ、ラベンダー、カモマイル等が不眠症の方にはおすすめです。

・熱め(40℃以上)のお湯は交感神経が優位になりますので、短時間での入浴が適しています。元気になりたい時・リフレッシュしたい時におすすめの入浴法でローズマリー、ユーカリ・ラディアタ、ローズウッド、バジル等がおすすめです。特に目覚めの悪い方は朝の入浴時に目が覚める程の効果が期待できるかもしれません(◎o◎)

②半身浴
みぞおちから下のみ、お湯につかる。心臓へ負担がかかりにくく、じっくりと体を温めることができる。肩が冷える時はタオルなどをかけて防寒対策をします。
マジョラム、サイプレス、シナモン等がおすすめです。冷え症の方はジワジワと汗をかく感覚に驚くでしょう。

③坐浴(腰浴)
38℃前後のお湯をはり、下半身だけつかります。老廃物の排出したい時やデリケートな部分のトラブル解消に役立ちます。パルマローザ、フェンネル、ゼラニウム等がおすすめ。入浴だけでも生理痛が軽減される方続出中!

④手浴
洗面器などに40℃程のお湯をはり、両手首まで十分につけます。吸入効果もあり、短時間で行うことができますので事務職などの方には最適。休憩時間にペパーミント、レモングラス、ローズマリー等を使えば仕事効率が上がるばかりかドライアイ対策にもなるでしょう。

⑤足浴
40℃以上のお湯をはり、くるぶしの上まで浸かり、20分程行うことをおすすめします。全身の血流改善に効果的で、冷え症の予防や足の疲れ、浮腫みに効果が期待できます。
ティートゥリーなどの抗菌作用のある精油で白癬対策も行う事ができます。サイプレス、シダー等を使うとブーツのサイズがワンサイズ小さくなると評判! (^^)!

次回は精油の皮膚塗布のトリートメントについてです。
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