ライフスタイルデザイナー高橋克彰の“ウェルネスのセンスを磨く” PART.16~お風呂に入るメリットご存知ないの?~

ついこの前、お友達とお話をしていて、「家に浴槽はなくてシャワーしかないよー。」と友達は言っていて、お風呂に入らなくても別に平気ということでした。これ、けっこういますよね? ボクは沖縄本島と久米島にそれぞれ約1年間ずつ住んでいましたが、沖縄は浴槽のない家が多いんですよね。

久米島に住んでいる時はぼくの家もシャワーしかありませんでした。確かにその時は平気だったのですが、たまにお風呂に入ると、やっぱり気持ちいいんですよね〜☆ぼくは昨日も福井のあわら温泉入ってきました〜♪(* ̄ー ̄)v

入浴とシャワーは根本的に違う!

日本人のお風呂好きは世界的に見ても突出しています。欧米人など多くの国ではシャワーで済ませることが一般的。お風呂はリラックス目的で入ることが多いですが、シャワーはあくまで衛生管理を目的としていることがほとんどです。
でも元々は欧米人もお風呂は好きなはずなんです。古代ローマ時代にさかのぼると、ローマ帝国では各都市に必ず共同浴場が設けられていました。この共同浴場が今でいうスパ(SPA)の語源になっているものです。ドイツのバーデンバーデン、イギリスのバース(お風呂のBathの語源ですね)など、欧米人にも昔から入浴が好まれていたことはよくわかります。

ではウェルネスという観点から入浴とシャワーはどちらが良いのか?
結論から言うと、ウェルネスのためには圧倒的に入浴をオススメします。

入浴のメリット!

それではお風呂に入ったらどうなるか?大きく5つ書いてみましょう。

◉身体の芯から温まる!
入浴の最大のメリットはこれです。身体の芯から温まり体温が上昇することによって、新陳代謝の活性、免疫力の向上、HSP(ヒートショックプロテイン)の活性(これは41℃以上の温度が必要)、発汗による老廃物の排泄などがあります。シャワーだと残念ながら身体の芯まで温めることはできません。

◉水でほどよくマッサージ!
ぼくらは普段陸上で重要に逆らって生活をしていますが、水に入ると浮力が得られるため、常に重力に対抗して頑張っている筋肉を休めることができます。同時に水に入ることで水圧を受けるので、全身の筋肉や皮膚に適度なマッサージとなります。これによって筋肉が次の日からまた元気に頑張ってくれるようになります。

◉毛穴も開いてもっとキレイに!
お風呂とシャワーの共通点は身体をキレイにすること。でもお風呂に入るともっとキレイになります。入浴は体温が上昇するので、毛穴を開かせ、しかも水に触れているので、毛穴の汚れをより洗い出してくれます。

◉自律神経を整えてストレス緩和!
やはり入浴はなんといってもリラックス☆リラックスすることはストレスから解き放たれます。同時に体温の変化は交感神経、副交感神経のバランスを整えます。自律神経はホルモンをコントロールしているので、ホルモンバランスも整うようになります。温かいお風呂に入った後に冷たいお風呂に入ったり、冷たいシャワーを少し浴びたりすることで(温冷交互浴)、より自律神経が整い、同時に毛穴も引き締まります。

◉睡眠に入りやすい!
これは体温の上昇に関係がありますが、人は体温が下がったときに眠気をもよおすというメカニズムになっています。例えば、プールで泳いだり遊んだ後ってすんごい眠くなりますよね?あれは疲労による影響も強いですが、同時に、プールに長時間いると水温で体表面の温度が下がります。そうすると身体の深部から熱を身体の隅々まで行き渡らせようとして、深部の体温が下がります。この深部体温が下がったときに人は眠気を催します。つまり、お風呂で温まったあと、外に出ると体温が下がるので、それで眠気を誘いやすくなるわけです。

現代人に特に入浴が必要!?

ぼくはお風呂は現代人には特に必要だと思っています。その理由は、エアコンの効いた環境が整っているからです。とくに会社で事務仕事をしている人は、一日中快適な室内温度の中にいて、姿勢もほとんど変えることなく座ったままで、ましてパソコンがメインなら身体の動かす部分は手首から先だけ。そして運動も少ないため、1日における体温の変化がとても乏しい……。つまり体温のメリハリがなくなっているのです。

現代人に睡眠のトラブルを抱えている人が多い理由は、この一日のメリハリがなくなったことが大きな要因の一つだとぼくは思っています。いい睡眠には適度な疲労と、体温のメリハリがとても重要なんですよ! 入浴はこのどちらも与えてくれます。

「ジメジメ蒸し暑い……。もうシャワーでいいや……」
こういう時期だからこそ!実はお風呂に入ることが明日の活力になるんですね!
ここまでしゃべってお風呂に入らないなんて、あーもったいないわー( ̄_ ̄ )。o0○