ホリスティックケア・プアマナの宇宙の法則・身体の法則 PART.25『痰湿とカミカミ』

梅雨は舌や口内もむくむ!?

横浜で女性のライフステージに合わせた鍼灸・美容鍼灸・疏泄マッサージの施術をさせて頂いているホリスティックケア・プアマナ(puamana)です。

食事中や話をしている時などに舌や頬の内側を噛んでしまうこと、ありませんか? いつもいつもというわけではないけれど、時々そんなふうになって、その状態がしばらく続くのではないでしょうか? これは、梅雨時の6月から夏にかけてもおきやすい症状の一つで原因はむくみや冷えの原因ともなるおなじみの「湿」で、これを招いているのは脾の気の低下です。

むくみや冷えというと、下半身や脚(足)を思い浮かべますが、お酒を飲みすぎたり夜中に食べ過ぎた翌朝に瞼が腫れるのも原因は同じ体内の「湿」なのです。舌や頬の内側を噛んでしまう原因の多くは、舌や口内のむくみ。そして、もう一つの原因が、これも脾の気の低下によって「舌がうまく回らない」という症状でお笑い芸人が「噛み噛み」などといっている状態です。

脾の気が低下はこんな症状として現れます

・胃の調子が悪い
・ジュクジュクとした湿疹が出る
・身体がダルイ、頭が重い
・膨満感があったり、よく下痢をする
・いつも眠い
・生理の時にむくむ、おりものが多い
・舌が大きく、まわりに歯型がついている。あるいは表明に白い苔がついている
・ムカムカや吐き気がある
・ポッチャリ、水太り体型である

これらは【痰湿】というタイプの特徴です。
身体の中に湿気を溜めこむ状態が続くと、やがてそれはネバネバと粘度を増して余計に取れにくくなります。それが「痰」というもので、ここまでくると、「かあ~、ぺっ!」なんてしたところで身体の外には出てくれません。「痰」とはいうものの、ネバネバの実態は血管壁にこびりついた粥状の脂の塊。中性脂肪やコレステロールです。脚のセルライトなんかも痰ですね。

そう、痰湿の最上級は脂質異常症(高脂血症)です。ここまで行くと痰濁(濁ってよどんだ、という状態)とも言います。血液の流れを阻害してしっかり瘀血(おけつ)にもなっています。瘀血って、元からあった状態が悪化した結果になるものですから、この場合は脾虚からの不摂生が積もり積もってここまで来てしまったということです。

高脂血症を予防する

脂質異常症は気づかずに放っておくと急性膵炎で見つかる、ということがあります。東洋医学の脾は西洋医学でいうところの膵臓の機能を包括しているのではないか、という説を裏付けるような現象ですが、膵炎は非常に痛いので、是非ご自分の身体で実証することのないようにしていただきたいと思います。

痰湿の方は、梅雨、台風や雨の前など気圧の変化影響を受けて体調を崩しやすい傾向があります。
そんな時には、湿をためやすいお酒や辛いもの、コーヒー、甘い物や冷たい物、油物、そしてなにより食べ過ぎをなるべく控える事が肝心です。食事は胃の負担を減らすために腹八分目を心がけて、よく噛んで食べましょう。
食物繊維に富んだ根菜類、雑穀類、海藻類、あずき、また利尿作用のある瓜の仲間(きゅうり、メロン、スイカ)もオススメです。タンポポの葉のおひたしも高い効果が期待できます。
お茶は、はと麦茶、トウモロコシのひげ茶が良いとされています。ルイボスティーが効くという方もいらっしゃいますね。

関東では梅雨入り宣言のあと、晴天が続いていますが、梅雨明けは例年通りの7月の下旬の予定。まだ2か月近くは梅雨、その後も湿度の高い夏が待っています。痰湿かも!?と思い当たる方は、今の時期から心がけて本日ご紹介した項目のいくつかでも実行して頂くと、夏の間も体調を崩さずに乗り切ることができると思います。