健康で美しく生きるための魂の法則 Vol.1「意図と願望の法則」

壮大な聖典であるヴェーダの思想

こんにちわ。英国アーユルヴェーダカレッジの石井です。アーユルヴェーダは、インドの古い思想哲学、ヴェーダ(veda)からアーユス(ayuh)に関するものを抜き出してまとめた医学の体系です。健康で幸福に生きるための生活方法から病気の治療まで幅広く教えています。

このヴェーダの思想は、紀元前後の時代に1000年以上の時間をかけてまとめられた壮大な聖典ですが、その中には、人が幸福に生きるための行動哲学についてもまとめられています。ヴェーダの後期に書かれた『ウパニシャッド』やヨーガの経典にもなっている『バガヴァッドギーター』で教えている人生の法則をご紹介していきたいと思います。

今回は、「意図と願望の法則」をご紹介します。「意図と願望の法則」とは、願望があって意図となり、意図があって行為となり、行為があって宿命となることをいいます。

もう少し詳しく申しますと、まず何か願いがあって、それを実現するために行動を起こすことを意図し、そして、人は行動をおこします。その行動を続けているとやがてそれが習慣になり、習慣が変わると人はあたかも人格が変わったように思われます。人格が変わると自分の身におこることも変化して、運命や宿命も変えることができるという意味です。

有名なマザーテレサの言葉、

思考に気をつけなさい。それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい。それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい。それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい。それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい。それはいつか運命になるから。

もこの教えからきていますし、

松井秀喜選手も「心が変われば運命が変わる」という言葉を座右の銘にしています。そして、僭越ながら、私の著書の「思いが変われば運命が変わる」もこの法則を引用させていただきました。

注意や集中によって、私たちの意識を活気づきます。そして、行動を意図することによって、変化は始まります。あなたが意識を向けたものは何でもエネルギーが強くなり、注意をそらしたものは何でも消滅します。

願うだけでは弱く、意図、そして行動へとつなげていくこと、それが重要です。現在の状況を受け容れて、これからおこる未来は、こうなりたいと願うことで行動を意図して、状況を変化させていきましょう。あなたが過去への執着から自由になり、意図を通して、創られるものが未来です。

また、意図に意識を集中させることによって、障害をチャンスに変えることもできます。

あなたの意識をこれからおこる未来の目的や願望にフォーカスしましょう。すると、行動をおこした途端にあなたにふりかかる全ての障害は、願望に到達するための課題と捉えられるようになり、あなたは目標にむかって、全力をつくしながら、情熱をもって、しかし穏やかな心で、未来にむかって、その障害に向き合うことができるようになります。

物事が自分の考え通りにならないとき、それには理由があり、自分が考えたことよりもずっと壮大なものを宇宙が用意してくれているのだと信頼しましょう。そして、その課題を解くことが、目標への近道となるのです。

まずは最初に願うこと、それがスタートです。自分の願望をすべて書き出し、瞑想前、夜寝る前、起床時に見るようにします。そして、どんな行動をするときにも、今に生きること、今ここそして、「あなたの心」が求めるものに、全力を尽くすことを忘れないようにします。

すると、「意図と願望の法則」のとおり、願望があって意図となり、意図があって行為となり、行為があって宿命となる、ポジティブな循環に入り、やがてあなたはいつの間にか、平穏な心で何事にも活発で前向きな自分を見つけることができるでしょう。

さあ、あなたの願いは何ですか?