表情がすべて違う! あなたが好きな五百羅漢は? 小江戸川越へのショートトリップ

パワースポット満載の小江戸・川越

江戸時代に川越藩の城下町として繁栄し、小江戸の愛称で親しまれている川越市。蔵づくりの街並みを楽しみながら菓子屋横丁や時の鐘などを散策したり、川越の総鎮守である氷川神社を参拝したり、本丸御殿で歴史を感じたりと、川越は、ちょうどいい散歩コースエリアで歴史や文化を感じることができる場所です。

そんな川越でおススメのパワースポットが、喜多院です。川越の友人の大推薦で、5月の晴れた日に行ってきました! 喜多院の五百羅漢やダルマ市は耳にしたことがあるかもしれません。川越の人々から長く愛されています。

 

喜多院は、平安時代に淳和天皇の勅によって、天長7年(830)慈覚大師円仁により創建された勅願所が始まりと言い伝えられ、寺院としての意味を成すようになったのは、慶長17年(1612)、天海僧正が住職となってからと言われ、現在でも「家光誕生の間」や「春日局化粧の間」とされている部屋が保存されています。

厄除けの御大師様と呼ばれ、護摩修行・厄除を行っているのも特長。ホームページによると、第18代天台座主慈恵大師は神秘奇跡を数多く残していることが大きな理由だそう。喜多院には、数々の不思議話が伝承されています。

様々な表情を見せる五百羅漢

喜多院に訪れる方の多くが楽しみにしているのが、五百羅漢。慈恵堂を出て、開放的な境内を抜けて五百羅漢の場所へ。そもそも羅漢って何でしょう? 羅漢とは略称で、正式名称は阿羅漢とのこと。「尊敬や施しを受けるに相応しい聖者」という意味だそうです。
ホームページによると、「この五百余りの羅漢さまは、川越北田島の志誠(しじょう)の発願により、天明2年(1782)から文政8年(1825)の約50年間にわたり建立されたもの」だそう。500体以上の羅漢が並ぶ姿は荘厳。まるでその場所は世界から遮断されたような異空間のような世界をつくり出しています。この日は風が強かったこともあり、五百羅漢の間を風が強く吹き抜け、とても幻想的な雰囲気です。

五百羅漢は、それぞれが喜怒哀楽の表情をしていて、隣の羅漢と話していたり、なんだか楽しそうに遠くを眺めていたり、ちょっと苦い表情でお掃除をしていたりとシチュエーションもバラバラ。見ているだけでもワクワクします。まるで五百羅漢の世界に迷い込んだよう。

一体一体丁寧に眺めながら、自分がピンとくるお気に入りの羅漢を探します。私がピンと来たのが、ちょっと困り顔で、書物を口にくわえているように見える羅漢。実際の意味は分かりませんが、以前あるマンガで読んだ、「テスト前に覚えたい箇所のページを食べる主人公」を思い出しました。きっと、今の私のテーマが、「学び」。その人が、今何のテーマを抱えているかによって、行く度にピンとくる羅漢も違うのかもしれません。

喜多院で五百羅漢を見た後は、そこから徒歩5分ぐらいの距離にある中院へ。中院は島崎藤村ゆかりの寺院と言われ、藤村の義母・加藤みきの墓があります。また、川越茶・狭山茶発祥の場所とも言われて、境内には茶室もあるそうです。境内には美しい日本庭園が広がり、この日は、つつじが真っ赤に咲き乱れ、心を癒してくれました。

池袋から40分ほどで行くことができる川越には他にも名所がたくさん。少し疲れたなと思った時に、リラックスのために訪れてはいかがでしょうか。

■川越大師 喜多院
http://www.kawagoe.com/kitain/

■天台宗別格本山 中院
http://www.kawagoe.com/nakain/#