ホリスティックケア・プアマナの宇宙の法則・身体の法則 PART.21 『地獄と善悪』

横浜で女性のライフステージに合わせた鍼灸・美容鍼灸・疏泄マッサージの施術をさせて頂いているホリスティックケア・プアマナ(puamana)です。

善悪ではなく目的と立場があるだけ

子供の頃、地獄絵図が本当に怖かった覚えがあります。地獄絵は悪いことをすると地獄に落ちるよ。ということを善悪の分別のない(と思われている)子供に示すために描かれたものですが、大人になった今では、そんなものを描いて、ましてや子供に見せる大人たちの愚かしさにため息が出るばかり。
大体、「良い子」とは大人たちにとって「都合の良い子」であって、いざ大人になってみれば社会的に「良し」とされる学歴や、親が望む安定した就職などという履歴が必ずしも人を幸せにしてくれるものではないということに気づき、それと同時に善悪は決して単純なものではないこともわかってきます。宇宙の法則からみれば、本来善悪というものは存在しないようです。地上においても、あるのはただ多種多様な目的と立場だけです。

会社の利益を上げることが目的であれば「商品を作って売り、会社に利益をもたらす事」が善です。その商品は兵器でした。A国はB国の武力攻撃から国民を守るために兵器を使いました。A国からすればそれも善でしょう。しかし、そもそもB国が武力攻撃を仕掛けたのは、自国の領土を守るためでした。領土を守る事が目的であれば、B国にとって攻撃は善です。

あるのはただ、A国とB国、それぞれの立場と言い分です。戦争は悪、悪いことをしたら地獄に落ちるのですから、兵器を作って売った会社の関係者、A国民、B国民の少なくとも兵士は全員地獄行きですね。その兵士が例え家族を守りたい一心で軍隊に志願した父親であったとしても。しかし、世の中の物事がそんなに単純でないことは誰でも知っています。

善悪を判断するから地獄が生まれる

私は、地獄はむしろ地上にあるのではないかと思います。そして、善悪という判断こそが地獄の一端を担ってもいるのです。

理不尽な要求に苦しめられている人、無理解の中で、もがいている人、他人の自分勝手な善意を押し付けられている人、
そして、単純化した善意理論と恐怖心で支配しようとする大人たちに地獄絵図を見せられる子供も皆、地獄にいるに等しい思いをしているでしょう。あなた自身も善悪理論を追求する限り、これら全てを解決することは未来永劫できません。あるのはただ、多種多様な目的と立場だけという点に注目してみましょう。

電車で隣り合わせた糖尿病の人に今買ってきた焼きたての鯛焼きを善意から押し付けるお婆さんがいたとします。病気の事を言っても耳が遠いのか理解してもらえず「温かい内が美味しいから今食べちゃって!」と言われたら?自分勝手な善意は悪意に等しく、善意だとわかっているだけに、断わり続けなければならない糖尿病の人にとっては電車を降りるまで針のムシロでしょう。

ところが、この例に限らず地獄から抜け出すことは案外簡単にできるのです。

今いる地獄から抜け出すためには、

・電車を降りる
(問題の渦中から離れる)
・相手のどんな行為も悪意と受け取らない
(相手の好意と立場を自分の立場や、主義主張から評価せずに認める)
・誰にでも説明すれば理解してもらえる、という過剰な期待を持たない
(相手がどう受け取るかを操作できないことを知る)
・相手の期待に合わせて自分を変化させない
(お婆ちゃんが気の毒だから食べてしまうという様な解決をしない)
・相手の行為に応えられなかったことに罪悪感を持たない

理不尽さや無理解を相手のせいにせず、相手の立場や存在を認め、かつ、その解決のために自分を失わず、罪悪感も抱かない。 そうすることができれば、あなたの住む世界に地獄は存在しなくなります。