身体と親密な時間を重ねて、心身を癒す。ヨガに続くブームの兆し!? “フェルデンクライス”

身体と親密な時間を重ねて、心身を癒す。ヨガに続くブームの兆し!? “フェルデンクライス”

疲れない身体の動きを身に着けるフェルデンクライス

「フェルデンクライス」。聞き慣れない人も多いと思いますが、実はこれ、今ヨガに続き「心と身体を見つけるボディワーク」として大注目のメソッドなんです。開発者は、ロシア系ユダヤ人の物理学者、モシェ・フェルデンクライス博士。物理学者でありながら、運動能力にも長け、ヨーロッパ人として初の柔道の黒帯を保持した人物でもあるそう。そんなフェルデンクライス博士が、自身のケガをきっかけに人間の身体についてさまざまな勉強を重ね、オリジナルのメソッドを開発。それが「フェルデンクライス」です。

では、フェルデンクライスとは一体どんなものなのでしょう?
息を切らすようなハードな動きはありません、ヨガのように身体が柔らかくないととれないというようなポーズもありません。ただ、“ゆっくり身体を動かしながら、自分の身体の状態や感覚を観察する”というもの。特に腹筋に効く!とか、ここが伸びてる!という体感はないのですが、トライすると分かってくるのが自分の身体のこわばり。そして、トレーニングを終えた後には緩んでいる感覚。

本書の一番最初にあるのが、フェルデンクライスの超初歩的な体験方法・椅子に座って、腰から上を左右後方にねじった時に、どのくらいひねれていたかを覚えておき、簡単なフェルデンクライスにトライ。そして再度ひねると……。おっ! さっきはあまりひねれなかった方も楽に回転している!?と体感。普段から、ひねりの運動をしていたとしても、意外と“どのくらい”“どんな風に”ひねっていたかって、意識していないんですよね。それがフェルデンクライスのポイントなんです。

意識して身体を動き、脳に身体の動きを覚えさせる

本書のメソッド紹介ページには、単に「こうしましょう」「ああしましょう」ではなく、「この時、身体はスムーズに動いていますか?」「骨盤の動きを意識しましょう」「頭蓋骨が下に動くのがわかりますか?」など、動きの一つひとつに対して意識を向ける問いかけがいっぱい。そして一つのメソッドが終わったら、少し休み。実はここにも重要なポイント。なぜなら、この“休み”は、“脳に記憶させる時間”として必要なんだそう。

フェルデンクライスには、規定の動きはなく、ごく簡単な動きを繰り返しながら身体に意識を向けることで、自分にとってベストな動き方、楽な動き方を見つけていくというもの。そしてメソッドの間に休む時間をつくることで、脳がその微細な動きの感覚をしっかりと記憶していくそうです。

パソコン仕事だって、肩にぎゅっと力が入った状態と、適度に肩をゆるめて行うのでは1時間後の疲れは歴然ですよね。けれど、私たちは日頃身体の動きをそこまで意識していません。もし心が緊張していたら、身体にも力が入ってしまいます。そういった時に、「あ、自分の身体に力が入っている」「こうした方がいい」と、運動のスイッチを切り替えることができるようになるのが、フェルデンクライスというメソッドなのだそうです。

感覚を研ぎ澄ませ、身体を変えることで心まで変わっていく。肉体は私たちの魂をのせてこの世を活動するためになくてはならない乗り物。本書には、肩や腰、目や呼吸、股関節など、日頃疲れがたまりやすい部分のメソッドが紹介されています。ヨガやピラティスは体力が続かなかった……という運動が苦手な人でも大丈夫!

順番や難しいルールもありませんから、ぜひ気になる部分から気軽にためしてみましょう!