春・アーユルヴェーダの季節のアドバイス PART.1

桜も満開を迎え、様々な場面で新しいことが始まる季節「春」。その一方、春はようやく冬の寒さから解放されて心も身体も元気になれそうな季節ですが、多くの方が花粉症やアレルギーはじめとして、ちょっとしたことで体調を崩してしまいやすい時期でもあります。アーユルヴェーダライフでは、アーユルヴェーディックな生活を送る上での「季節のアドバイス」をアーユルヴェーダの先生からお話いただいてご紹介してまいります。今回は、第1回となる「春」について、マハリシ・アーユルヴェーダのマノハ・パラクルティ先生にお話をお聞きした、PART1をお届致します。

アーユルヴェーダにおける季節の考え方

 

春は太陽の光も明るく暖かくなり、窓を開けて室内の空気も入れ替えて、気分もハツラツとなって外に飛び出して散歩でもしたくなるような、そんな季節でもあります。冬だと寒くて家に籠ってしまって、外に出て運動することもおっくうになってしまいますが、春はそんな冬の寒さから解放される時期です。しかし、陽気は冬と比べてとても良い状況になっているように感じられるのに、春は体調を崩して病気になってしまう方も多くなる季節でもあります。

なぜでしょうか。
四季のサイクルにおいて、春の訪れの前には当然冬があります。冬はとても寒いので身体も冷えてきてしまいますが、そうすると身体は寒さに対抗するために内側で熱を作ろうと働き始めます。身体において熱を発生させようとすると代謝をあげる必要が出てきますが、代謝が活性化されると、食べ物をいつもより多く食べたくなります。

いつもより多い量の食べ物を食べることで、それらは消化され体重の増加に繋がっていきます。冬という季節においては、健康な人もついつい食べ過ぎてしまう場面が増えて、その分体重も増えてしまうのです。また食べ物を食べ過ぎるということは、体重が増えるということだけではなく、消化しきれない不純物を身体内に溜めてしまうことにもなります。

ここで冬の季節の特徴ですが、身体内に溜まった不純物は、冬という寒い季節においては、そうした不純物すらも身体内で凍りついてしまう状況が生まれます。この状態で冬が終わり、春が来ると、外は光に溢れ暖かくなり、人々は元気に出掛け、活動も活発になります。動き始めることで身体にも熱が戻り、また春の太陽の熱によっても、身体内に固まっていた不純物が解け始めます。

不純物は解けるとすぐに外に出始めますが、これらが身体に症状として現れ始めます。アレルギー症状として、鼻水が出たり、目から涙が出たり、鼻づまり、頭痛、痒み、咳、体が重い、鈍い、風邪をひきやすくなるなど。これら全てはアーマ(未消化物・毒素)が身体内に溜まっていた「しるし」です。このようなアーマがどこからいつ来たかというと、これは春にできたものではなく、冬の間に溜まっていた不純物が春になって出きたものなのです。

冬の季節に適切な生活習慣を行っていなかったということです。春の季節に体調を崩しやすくなるというメカニズムは、このように春に生み出される問題ではなく、その前の冬の季節に原因があるとアーユルヴェーダでは考えているのです。また、春のこの季節においては、花粉によるアレルギー反応から、単にアレルギー反応への対処療法にのみ焦点をあてられることも多いようですが、根本的な原因として身体内に不純物・アーマ(未消化物・毒素)が溜まることによる、身体の免疫力が低下するということも理解する必要があります。

アーユルヴェーダでは免疫力のことを「バラ」と呼びますが、この「バラ」というのは3つのタイプがあり、「1. サハジャ=自然に生まれ持ったもの、両親から授かったもの」「2. アクアイア=成長する過程で獲得したもの」「3. カハラジャ=年齢と共に衰えていくもの」と定義されます。

様々なアレルギー症状は、この3つの「バラ」の状態によって発症の程度に差が生まれると考えます。そして年代や性別においても同程度の「バラ」の状態にある人々の間においても、冬の季節にどれだけ不純物・アーマ(未消化物・毒素)を溜めてしまっていたかにより、春に現れる症状も異なってくるのです。

~PART2に続く~

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