アーユルヴェーダ・インタビュー第三回~マノジ・チャウダリ先生Part1~

アーユルヴェーダの情報サイトであるアーユルヴェーダライフさんが、アーユルヴェーダの権威の方々に行ったインタビューをTrinity WEBでもご紹介させて頂けることになりました。5000年の歴史があるインドの叡智、アーユルヴェーダ。その深い叡智をご紹介します! 今回は、マノジ・チャウダリ先生のインタビュー第一弾です。

 アーユルヴェーダ・インタビュー

インド・プネにてアーユルヴェーダクリニックを開業する傍ら、アシュタング大学(プネ)にてアーユルヴェーダ講師として学生に講義をする教師でもある、アーユルヴェーダ医師マノジ・チャウダリ先生にインタビューの機会をいただきました。

平日は大学の講義や公立病院でのインターン指導、クリニックでの診療など多忙な毎日を送られていますが、週末や祝日になると、遠隔地で病院にいけない人達のために訪問治療を行われ、自らの時間をみつけては患者さんのため、またアーユルヴェーダを学ばれる学生のためにと様々な活動に奮闘されている熱血なドクターでいらっしゃいます。

インタビューは、インド・プネのマノジ・チャウダリ先生のクリニックで行わせていただきました。

アーユルヴェーダについて

-アーユルヴェーダの伝承推進に大変熱心に取り組みをされているマノジ先生の、先ずはアーユルヴェーダに対するお考えや想いについてお話をお聞かせください。

 

先ず、アーユルヴェーダ治療の目的は病状の表面的な改善ではなく、病気の原因の根本から治療を行うことです。アーユルヴェーダにおいては、人体は世界の一部であるとされています。世界の全てのものはパンチャ マハブータ(プルトゥヴィ/地、アーパ/水、テージャ/火、ヴァーユ/風、アカーシャ/空間)という5つの要素で構成されとしていますが、人体を構成するものも世界と同じようにパンチャ・マハ・ブータであると考えているのです。またアーユルヴェーダでは人体を「ドーシャ」「ダハトゥ」「マラ」という仕組みを基本として描きます。

現代では、ドーシャは悪しき生活習慣や食習慣、環境汚染、品種改良食品の摂取などが原因で、これらのバランスに異常をきたすことが多く、私たちは特に重要視しています。またドーシャのバランスは、ダハトゥ(体の主な7つの構成組織)やマラ(3つの老廃物・排泄物)にも大きく影響を与えます。そのためほとんどのアーユルヴェーダ治療は、身体におけるドーシャのバランスを診ることを基本として行っています。

私たちが患者さんの診療を行う際、患者さんの体質、ドーシャの増減の状態、脈、舌、過去の治療歴、遺伝要素、精神的な状態などを先ずは確認します。最近では、忙しい日常、食生活・生活習慣の誤った考え方、環境汚染、品種改良食品、ストレスによる心の妨げ・緊張などが原因となるドーシャのバランスの乱れが多いようです。これらは、精神的な問題、心臓病、消化問題、皮膚の問題、不妊などの様々な問題の原因にもなります。私たちは、アーユルヴェーダ医療とは、身体的な問題だけではなく、精神的な問題も含めて根本から治療を行うものであると考え、診療に務めています。

転載元「アーユルヴェーダライフ」
http://www.ayurvedalife.jp/interview_20121212.asp
(取材協力)
Nomadasia
http://www.nomadasia.net/

~PART2に続く~