アーユルヴェーダ・インタビュー 第2回~パルタップ・チョハン先生PART.3

アーユルヴェーダの情報サイトであるアーユルヴェーダライフさんが、アーユルヴェーダの権威の方々に行ったインタビューをTrinity WEBでもご紹介させて頂けることになりました。5000年の歴史があるインドの叡智、アーユルヴェーダ。その深い叡智をご紹介します! 今回は、パルタップ・チョハン先生のインタビューの最終回です。

アーユルヴェーダ・インタビュー

インド・ファリダバドにメインのクリニックを置き、インド各地にもパンチャカルマセンターを持つ、ジヴァ・アーユルヴェーダ(アーユルヴェーダ医師)のパルタップ・チョハン先生にインタビューの機会をいただきました。

パルタップ・チョハン先生率いるジヴァ・アーユルヴェーダのクリニックには、インド国内外から年間約2万人もの人々が訪れ、2007年にはアーユルヴェーダの分野で目覚しい貢献をした人に贈られる「オールインディア・ダンヴァンタリ賞」を受賞され、世界的に最も精力的にアーユルヴェーダ普及活動を行っているアーユルヴェーダ臨床医のお一人でいらっしゃいます。

今回は、日本でアーユルヴェーダを学ぶ生徒さん達の研修のための渡印の機会に、インド・ファリダバドにてインタビューが行われました。

日常生活におけるホームレメディ

-日本では「うつ」を初めとする心の病が増えており、国民病とも言えるほどに増加しています。
「うつ」で休職する人の数もとても多くて、社会問題化しています。

ジヴァ・アーユルヴェーダでも、うつ、双極性障害、統合失調症などの精神疾患もよくみられるようになりました。「うつ」とは心の病であり、心が鈍り、機能低下している心の状態を指します。アーユルヴェーダでは、鈍った心、活発な心、悪い心、良い心について説明をしています。

アーユルヴェーダの心の状態に関する記述は明確であり、優れた療法もあります。例えばシローダーラ、ナスヤ、ヘッドマッサージといった外用のトリートメントに加え、心を強くするナチュラルな生薬も使う方法などです。ホームレメディーも効果があり、アーモンド6~7個を一晩水につけ、翌朝、薄皮をむいてグラインドしたものとシナモン一つまみを半カップのホットミルクに加えて飲みます。

アーユルヴェーダにおけるホームレメディーは様々な方面で有効です。

西洋科学の世界でも、ターメリック、しょうが、黒コショウ、シナモン、フェヌグリークなどのスパイスの薬効についてかなり研究が進められていますが、家庭のキッチンにもあるスパイスの薬効について知ることは大切です。スパイスや食材についての知識を理解して、家庭でホームレメディーを実践していくことが出来れば、アーユルヴェーダの智慧を日常生活に取り入れることに繋がっていきます。

日本の皆さんへのメッセージ

-日本はインドと気候や環境が異なりますが、アーユルヴェーディック・ライフを送りたい日本の皆さんへアドバイスをお願いします。

いい質問ですが、答えは簡単です。気候、環境、文化が違っても、アーユルヴェーダの原則はどの国でも同じです。日本人であろうとインド人であろうと、全員ヴァータ、ピッタ、カファを持っていて、それぞれの働きはみな同じなのです。

ただ、それぞれの国の文化は尊重しなければなりません。私はアーユルヴェーダの普及活動の中でいろいろな国を訪れてそれぞれの文化に触れてきた経験から、アーユルヴェーダの考え方に基づく、持続的な健康と充足感を実現するためのプログラム「ジヴァナンダ・プログラム」をつくりました。

(ジヴァ・ジャパンにおける「ジヴァナンダ・プログラム」のご紹介はこちらから)
http://www.jivajapan.jp/life/jivananda.html

体操や呼吸法を含むシンプルなプログラムで、高い効果を得ることができます。「愛」のメディテーションも含まれています、誰にとっても「愛」は必要なものですから。天候に合わせた若干の調整が必要なこともあるでしょうが、日本でも「ジヴァナンダ・プログラム」を実行できるはずです。日本の皆さんに対して言えることは、アーユルヴェーダの原則に基づいて、日本の文化や気候に合った食事や生活習慣を行うことが大切だということです。
-今日は貴重なお時間を頂いてありがとうございました。

こちらこそありがとうございました。

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■転載元:アーユルヴェーダライフ
http://www.ayurvedalife.jp/

(運営サイト:アーユルヴェーダスタイル)
http://www.ayurvedalife.jp/style/
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【ジヴァ・インスティチュートについて】

ジヴァ・インスティチュートは3つの活動から成り立っています。
1. 教育(地元の子供達のパブリックスクール)
2. アーユルヴェーダ(ジヴァ・アーユルヴェーダ)
3. 哲学(ヴェーダ哲学)

ジヴァ・アーユルヴェーダはインド・ファリダバドにメインのクリニックを置き、インド各地にパンチャカルマセンターがあります。
ファリダバドのコールセンターには150名のアーユルヴェーダ医師を擁し、1日約5,000件の健康相談の電話に対応しています。
ジヴァ・アーユルヴェーダではアーユルヴェーダ・ヘルスケア製品開発も行っており、アーユルヴェーダの古典経典に記載されているレシピに基づいたヘルスケア製品を約200品目以上開発しています。
またドクター・パルタップ・チョハンは、インド国内テレビ4局における健康相談番組に出演しており、インドではおよそ5,000万人が視聴する人気番組にもなっています。

■インド・ジヴァ総合サイト|Jiva Institute
http://www.jiva.com/

■ジヴァ哲学部門|Jiva Institute Vrindavan)
http://www.jiva.org/
【シヴァ・ジャパンについて】

ジヴァ・ジャパンは、北インドのファリダバドに拠点をおくジヴァ・アーユルヴェーダの日本代表です(東京都・世田谷区)。
主にアーユルヴェーダスクールの運営が活動の中心となり、健康コンサルテーションやトリートメント、シヴァによるアーユルヴェーダ季刊誌「PARAMAYU」の翻訳活動や、インド・ジヴァへの教育ツアーも行っています。
また、がんクリニックと協働で、がん患者さんのためのプログラムにも取り組んでいます。
http://www.jivajapan.jp/
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