アーユルヴェーダ・インタビュー 第1回~マノハ・パラクルティ先生 PART.3

アーユルヴェーダ・インタビュー 第1回~マノハ・パラクルティ先生 PART.3

アーユルヴェーダの情報サイトであるアーユルヴェーダライフさんが、アーユルヴェーダの権威の方々に行ったインタビューをTrinity WEBでもご紹介させて頂けることになりました。5000年の歴史があるインドの叡智、アーユルヴェーダ。その深い叡智をご紹介します!
今回はそのPART.3です。

マノハ・パラクルティ先生インタビュー

アーユルヴェーダの日本における教育・普及活動のため来日されている、マハリシ・アーユルヴェーダ医師(ヴァイディヤ)でいらっしゃるマノハ・パラクルティ先生にインタビューの機会をいただきました。

マノハ・パラクルティ先生は、アーユルヴェーダの聖人バルラジ・マハリシ師の直弟子で、インドのアーユルヴェーダを伝統的に受け継ぐ家系の出身者でもあり、インドや米国をはじめとする世界各国においてマハリシ・アーユルヴェーダの普及のための教育活動やコンサルテーションをされています。

また今回のインタビューは、マハリシ総合教育研究所様のご協力により、那須にある古代インドの建築学に基づいて建てられた「ヴェーダの森 那須」にて行わせていただきました。 奥深い緑に囲まれた美しい自然環境の中、マノハ・パラクルティ先生にお話をうかがいました。

現代におけるアーユルヴェーダについて

-「生命の科学」としてのアーユルヴェーダを、インドにおいて取り巻く状況はどのようなものでしょう?

現在のインドにおいては、多くの人々のアーユルヴェーダに対する関心事は、専ら「身体の健康」にのみ向けられています。これは一般の人だけではなく、大学や研究機関等における研究者たちの間においても同様です。多くの人々の献身によって、再びアーユルヴェーダが広く知られるようになったことは大変良いのですが、その反面、少し偏りのある形で人々の関心を集めているように思います。

「『私』が長生きするにはどうしたらよいのか、『私』が健康であるにはどうしたらよいのか」
人々の関心は、個人の身体の生理的な部分にばかり目が向けられています。

アーユルヴェーダとは、本来インドの伝統的な思想の根本にある「ヴェーダ」に含まれる「知識」のひとつです。ここでいう「知識」とは、単に表面上のテクニカルな情報や作用というものを指しているのではなく、私たちを取り巻くこの世界や自然の中において生きていく上での「生命観」といったような「意識」的なものを意味しています。

私たちは、心と身体がひとつとなってはじめて生命として存在しますが、これらは、周囲の環境や自然との関わりから大きく影響を受けています。私たちは、決して周囲の環境から切り離されたひとつの「個」としての生命ではなく、世界や自然の一部として生かされ存在しているのです。

そのため、私たちは個人の在り様にのみ関心を向けるのではなく、周囲の環境や自然との調和・共生についても常に意識して考えていく必要があります。

現在のインドでは、こうしたアーユルヴェーダにおける「ヴェーダ」が抜け落ちた形で語られる場面が多く、「アーユル」、つまり身体の生理学的な部分のみが取り上げられています。これはちょうど西洋医学における身体へのアプローチと同じような形になってしまっているのです。

~インタビュアーのマハリシ・アーユルヴェーダさん追記~

私たちマハリシ・アーユルヴェーダでは、特に「意識」を土台としたアプローチを行っています。
具体的には、

1. 個人の心や「意識」の在り様について。
2. 周囲の環境や自然との関わりや影響について。
3. 自然の法則にのっとった生活や住む場所について。
4. 身体の生理的なバランスについて。

といった4つのレベルを定義して、本来の意味での「健康」に対する総合的な知識を網羅していく取り組みを行っています。しかし、現在のインドにおいてアーユルヴェーダが語られる多くの場面では、「食事について」「季節ごとの日課について」「ハーブの使い方」など、「4.」の身体の生理的なバランスについての部分のみが強調されてしまっています。これはインドにおけるアーユルヴェーダの大学で行われているカリキュラムにおいても同じようなことが起こっています。

例えば、私たちのマハリシ・アーユルヴェーダでは診断において主に「脈診」を基にして行いますが、現在のインドの学生はこの「脈診」というものを単なる生理的なバランスを計る手段のひとつとしてのみ考えあまり重要視せず、またカリキュラムでもそのように教えられてしまっています。
しかしマハリシ・アーユルヴェーダでは、脈診とは、単に身体の生理的なバランスや健康状態のみを診るというものではなく、患者の心や「意識」のありようを感じ取るものであるとされています。
もう少し踏み込んで言うと、脈診を行うアーユルヴェーダ医師の側において、患者に「意識を向ける」という姿勢そのものが大切なことであり、それ自体が治療のひとつにもなるという考え方があるのです。
三本の指を脈にあてるということは、私たちマハリシ・アーユルヴェーダ医師(ヴァイディヤ)の意識をそこに患者に向けるということに他なりません。

マハリシ・アーユルヴェーダでは、「脈診」というものは、いわば「意識のテクノロジー」だと考えています。
「意識のテクノロジー」をどのように使っていくのか、またそれによって身体の生理的なバランスの活性化をどのように図っていくのか。私たちはそのような考え方を基にして、「健康」に対するアプローチを行っています。現在のインドでも脈診を用いた診察を行うアーユルヴェーダ医師はいますが、このような考え方や思想を踏まえて取り組まれている脈診のエキスパートの方はそれほど多くはありません。

アーユルヴェーダにおける本質的な健康とは「心と身体の調和」から生まれます。心や意識の在り様が身体の状態に大きく影響を与えるのです。心と身体の両方のバランスに意識を向けてこそ、アーユルヴェーダ本来の至高の「健康」を甘受することができるのです。
インドのみならず、アーユルヴェーダの知識が徐々に復元され、少しずつ世界的な広まりを見せていることを嬉しく思いながら、こうした伝統的な意識や考えについての理解が得られるよう、一層の教育に取り組んでいく必要性も感じています。

~PART.4に続く~

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