スピリットペインティング ~物理霊媒:絵具も筆も使わずに!~

ミディアムが設立したスピリチュアリストチャーチ

私がミディアムとしてデモンストレーションに出演している、サンフランシスコのゴールデンゲートスピリチュアリストチャーチは、フローレンスベッカーさんというミディアムによって設立されました。

私が生まれる前に亡くなってしまっているので、残念ながら直接会ってはいないのですが、現在チャーチで活躍中のミディアムで彼女を直に見てきた人の話によると彼女は霊界と人間の善き通訳であり、かなり能力の高い物理霊媒でもあったそう。物理霊媒とは、物理的に霊現象を起こせる能力のこと。例えば、触りもせずに机を動かしたり、霊の声を私たちが耳で聞こえるような音に変換したり、エクトプラズムと呼ばれるエネルギーを物質に変えた煙を身体から出したり。フローレンスさんはトランス状態で働く事もできるミディアムだったそうで、彼女の体全体を使って霊が話したり(霊が入れ替わるごとに男性の声になったり女性の声だったり、明らかに本人と違う声で話す)

時には部屋の各所においてあるトランペットを通して霊が話し出す事もあれば、オルゴールが空中に浮かび部屋中を旋回し霊の声を流す事も多々あったそう。霊が重い物質を動かすにはかなりのエネルギーを使うはずなので、本当に凄い現象だと思うし、あぁ、見て見たかった~。

そして……チャーチのヒーリングルームに沢山の絵画が飾られているのですが、これらはただの「絵」ではないんです! 彼女の肉体を使って、霊によって描かれた特別な絵なのです。

フローレンスの指導霊である、ネイティブアメリカンの絵

暗くした神聖な部屋のなかで、鉛筆の芯とキャンバスを用意し、数人の仲間が神聖なる歌や賛美歌を歌い出すとフローレンスはトランス状態に入ります。歌は途切れることなく歌い続けられ、時には2時間もの間続きます。そして、大きな「パチン!」という音(ラップ音)が聞こえたら、それはスピリットが絵を描き上げた合図です。

そこで初めて部屋の電気がつけられ、描きあがった絵を見る事が出来ます。しかし、絵にはすぐに黒い布がかけられ、その後1年間は光を当ててはいけないとのこと(霊からの指示)。1年が経つと、霊の絵がキャンバスに定着してやっとお披露目できるようになります。(途中で光に当たった絵は、なんと消えてしまうそうです)。

私が日本にいた時にも何人かのミディアムのスピリットペインティングを見ましたが、皆さん黒い芯で手を使ってモノクロの絵を書いていました。霊が彼らを通して絵を描いている事に変わりはないのですが、トランス霊媒・物理霊媒とは全く別物です。鉛筆の芯だけで、筆も絵具も使わずにカラーの絵を描いた霊媒は見た事ありません(笑)

この部屋の空気は特別です。ヒーリングの最中に涙が出ることもしばしば。