シェフ佐藤の食と自然治癒力PART.19~「農耕民族である日本人にふさわしい食事とは」

シェフ佐藤の食と自然治癒力PART.19~「農耕民族である日本人にふさわしい食事とは」

歯から考える日本人の食事

人種を問わず、人間の歯は門歯8本、犬歯4本、臼歯20本の計32本あり、門歯は菜食のためのもの、犬歯は肉を引き裂くためのもの、臼歯は穀物をすりつぶすためのものです。圧倒的に多い臼歯の数から、玄米やあわ、ひえ、きびなどの雑穀を中心に食べて進化してきたと考えられます。
一方、農耕民族である日本人の腸は7.5m、狩猟民族の欧米人は5mといわれています。日本人の方が長いのは、雑穀・野菜・海藻を食べて進化し続けてきたからです。

日本人が肉を食べるようになったのは、明治時代に入ってから。それまでは、長い間肉食が禁止だったこともあり、人々は玄米や雑穀、大豆、根菜中心の野菜、海藻、沿岸で漁れる小魚を少量食べていました。そのため、日本人は動物性食品を消化する酵素を体内に多く持っていないのです。体内で効率よく消化されない肉や卵などの動物性食品の摂りすぎは、肥満やガンをはじめとした生活習慣病を招く恐れがあります。

毎日を健康に過ごすには、古くから食べられてきた玄米や雑穀、大根・人参・ゴボウの煮しめ、海藻の味噌汁、漬物、梅干を中心とした食事にすることです。昔は、料理に砂糖やみりんをあまり使わなかったそうです。なぜなら、砂糖が外国から入るようになったのは、140年前の明治維新の頃で、みりんが使われるようになったのは、1760年前後と歴史が浅く、当時はとても高価で手軽に使うことができない調味料でした。現在は、砂糖もみりんも日常的に使われていますが、摂り過ぎは病気の元だけでなく、体内のカルシウムが欠乏してイライラしたり、足腰が弱くなる原因になったりします。

【過剰摂取すると病気につながる可能性がある食品】
• 肉類、青魚などの脂っこい魚、卵、乳製品
• 化学調味料・食品添加物が含まれたカップラーメン、レトルト食品などの人工食品
•  単糖類(果物・ハチミツ・チョコレート等)・二糖類(砂糖・牛乳等)、これらを使ったデザート類、人工甘味料
• スナック菓子、ファストフードなどのジャンクフード
• 化学的に作られたペットボトル飲料、清涼飲料水等
• 豆類、味噌・醤油以外の大豆製品、麺類など粉を使用した食品(低体温症になることがあります。)

豆類は、貴重なタンパク源として昔から食されてきました。動物性食品よりはまだいいのですが、動物性食品を多く摂る傾向にある現代、広く勧められている栄養学や誤った情報を過信し、必要以上に摂るのは避けたいものです。

【ごど豆】

今回は、青森県南・岩手地方に伝わる郷土料理を紹介します。煮て燻製にした大豆1升、押麦3合を煮たもの、米麹5合に「すまし」(沸かしたお湯の中に味噌を入れ、少し煮てから木綿の袋に入れて濾したもの)と自然塩を適量加えて全体をよく混ぜてから1週間ほど発酵させたものです。昔は、煮た大豆を囲炉裏の上に並べて燻し、高価な醤油の代わりにすましを使ったそうです。すましは、そばつゆとしてもよく使われていた調味料です。すましの作り方 http://ameblo.jp/szato/entry-11170371034.html
ごど豆は冬から春にかけて作り、保存瓶に入れて冷蔵庫で保管します。暖かくなる季節まで保存が効かないので、5月の終わりまでに食べ切るようにします。発酵が進むにつれ、味噌のようにとろとろになり、酸味が出てくるので、最後の方は調味料としても活躍します。ご飯のお供に、また、汁をきんぴらの隠し味などに使っても美味しいです。