ホリスティックケア・プアマナの宇宙の法則・身体の法則 PART.14~素直な心、素直な身体~

健全な肉体と健全な魂

横浜で女性のライフステージに合わせた鍼灸・美容鍼灸・疏泄マッサージの施術をさせて頂いているホリスティックケア・プアマナ(puamana)です。

「健全な肉体に健全な精神が宿る」という有名な格言は、日本ではしばしば肉体を鍛えればそこに宿る魂も健全になるでしょうという意味で用いられていますが、ユウェリナスの原典では「健全な肉体には健全な魂が宿ると良いのに」または「神に祈る際には『心身ともに健全にいられるように』とお願いしなさい」というほどの意図で書かれているのだそうです。健全な肉体、健全な精神という定義からして非常に難しい問題なのですが、「素直な心は素直な身体を作る」ということだけは経験上から申し上げることができると考えています。

素直な心を育むのは「受け入れること」「相違を認めること」「感じたり・気づいたりすること」ができる感受性のようです。例えば、もし、他者の意見や自分との相違を違和感として受け止めてしまうと、自分自身の心地よさを確保しようとして他者を矯正しようとしてしまいます。それを「こういう考え方もあるのだ」「この人はそういう風に振る舞う人なのだ」と認め、受け入れてしまえば自分との相違点にイライラしたり居心地の悪さを感じる必要がないので、心穏やかに過ごすことができます。

同じように、何かの原因でストレスを感じていると感じとる能力が発揮できなくなってしまいます。心配事があるときには、いつもの通勤路で梅の花が咲き始めたことに目を留める余裕がなくなってしまうものなのです。

自然のエネルギーの心地よさ

先日、患者さんが話してくださったことが大変に印象に残りました。
冬の間は趣味のトレッキングに行くことができず、仕事や家事などで時間も取れないために身体の調子が悪い。このままの身体で季節の変わり目に突入するともっと大きく調子を崩すおそれがあるので、その前にメンテナンスをしてほしい、というご依頼でした。その方が面白いことに気づいた、とおっしゃるのです。多忙な毎日の中、ある日夕食の買い物のために立ち寄った新鮮な野菜の即売所で「気持ちが良い」と感じたのだそうです。その後旬の野菜やお花を買って帰ると、「そういうものを置いているだけで家の中も気持ちが良いのです」と。忙しくて自分のために特別な時間をとるということはできないけれど、旬の野菜やお花が発しているエネルギーを感じるだけでも元気になることができる、ということを発見してとても嬉しかったのだそうです。

ストレスの多い毎日の中で、ご自分へのご褒美として非日常的な時間を持つということはとても大切です。映画を見る、カフェでゆっくりとお茶を飲む、本屋さんでじっくりと本を選ぶ、マッサージやエステに行く。しかし、そんな時間さえも取れないほど多忙な時にでも、野菜やお花のエネルギーに気づくことができ、そしてそれをご自分の元気に変えていくことができるというのは素晴らしい感受性だと思います。こういう方の身体は鍼に対する反応もとても良いので、施術していくと滞りはみるみる取れていきました。

おそらく、情報も少なく社会のシステムも今ほど複雑でなかった時代には、人々はもっと自然のエネルギーに敏感であったのだろうと思います。現代でも自然の放つエネルギーに気づくことのできる方は、細胞中に芽吹きの生命力をいっぱいに湛えた春の野菜のエネルギーを感じたり、摂取することでご自分の身体のエネルギーに変えていくことができるはずです。心のありようが身体を作る、というのはこんなところにも表れてくるのだな、ということを患者さんから教えていただきました。