シェフ佐藤の食と自然治癒力PART.15~「高血圧は食生活から見直す」

血管が硬くなる、高血圧

高血圧は、高コレステロール、高カロリー、高塩分(特に精製塩の摂り過ぎ)中心の食生活で血管がかたくなり、内部が目詰まりを起こし、血流が悪くなる。そして、血管の内圧つまり内側から外側へ向かって働く力が異常に大きくなる病気です。

血管に悪玉コレステロールがたまり、血管の内径が狭くなると、血液を流すために強い圧力をかける必要が出てきます。これを薬で血圧を下げて対処していると、血液が身体の末端まで届かなくなり、脳梗塞になることがあります。または、薬の副作用で別な問題が起きるかもしれません。降圧薬の一種のカルシウム拮抗剤は、心不全や脳卒中など心血管系の合併症を引き起こす恐れがあるといわれています。

食生活の改善なくして、高血圧の根治なし

高血圧は、身体が血圧を上げなければいけない状態になっているのですから、まず元の原因である食生活を改善しない限り、完治は期待できません。また、高血圧を放っておくと、頭痛や耳鳴り、脳梗塞、脳溢血、心筋不全など様々な問題が起きることもあるので注意が必要です。

高血圧は、一般に体質や食生活から発症するものと思われがちですが、他に腎臓機能の低下によって発症する場合もあります。汚れた血液を浄化するのが、腎臓の役目です。約9割をきれいに濾過し、残りを尿にします。1日に何リットルもの血液がフィルターの役目をする腎臓で処理されるわけです。高血圧は、このフィルターが目詰まりして、血液の流れが悪くなった時に起こります。汚れた血液で腎臓の毛細血管が詰まり、濾過機能が低下すると、腎臓が肥大します。詰まったところから無理やり搾り出そうと、さらに上から圧力をかけなければ血液が出づらくなるので、心臓が血圧を上げていくのです。これは、心臓自体にも影響を与えます。高血圧から腎臓肥大、腎不全、心不全と様々な合併症になることがあるので、腎臓に負担をかけない食生活も不可欠です。

高血圧を改善させる食生活

高血圧の改善には、肉類、脂っぽい魚、乳製品などのコレステロールを多く含む食品や砂糖、果物や甘い食べ物、精製塩、化学調味料・食品添加物、油脂類(動物性油脂)等を極力控え、玄米、根菜(大根・人参・ゴボウ・レンコン)、海藻を中心とした食事を摂るように心がけます。

★山うどのサラダ★

すき昆布を水で戻してザルに上げ、山うどの千切りと和えたサラダです。すき昆布は、昆布の採れる場所によって厚さが異なります。サラダには、薄いものがお勧めですが、厚みのあるすき昆布は、戻した後にやわらかくなるまで煮てザル上げしておきます。 調味料は、酢醤油や酢味噌でいただきます。

 

これから春にかけて山菜が採れる時期に入ります。山菜は、カリウムを豊富に含む食材です。カリウムには体内からナトリウムを排出させる働きがあるので、高血圧改善には適しています。ただし、この排泄作用は、自然の塩でないと効果がありません。精製塩を摂ると身体から塩分が出づらくなるので、昔ながらの製法で作られている海水塩を選んで摂るようにします。

酸化防止剤を使用していない植物性油脂は、血管内にこびりついているコレステロールのかすを取り除く作用があるので、体調を見ながらたまに野菜炒めや天ぷらで少量を摂るのもいいと思います。植物性油脂については、縄文の昔から食されているごま油(太白ごま油がおすすめ)が理想的です。ただし、一度火を通したり、使いまわしの古くなった油は大変酸化しやすく、身体に負担をかけるので、なるべく新鮮なものを使いましょう。
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