シェフ佐藤の食と自然治癒力PART.14~「人工食品が花粉症患者を増やしている」

花粉症の原因は、杉ではなく食品添加物!?

戦後、全国に杉が過剰に植えられましたが、杉は江戸時代にもたくさん植えられていました。当時の文献に「花粉症」という文字は存在していません。高度成長期に入り、光化学スモッグが増加した1970年代、私が子供の頃、杉林で花粉まみれになって遊んでも花粉症になる人はいませんでした。

花粉症になる原因は、インスタント食品、化学調味料や防腐剤をはじめとした食品添加物が使われている市販の弁当・惣菜、スナック菓子やファーストフードなどのジャンクフード、清涼飲料水、缶・ペットボトル飲料。これら化学的に作られた人工食品を日常的に摂る食生活によって身体に狂いが生じ、免疫機能が低下、表皮を保護する作用が弱くなった目や鼻の粘膜が花粉の持つ分解酵素に反応していると私は考えます。

これまで花粉症の相談を受けた経験上、生まれつき胃腸・腎臓・肝臓・脾臓が弱い人、新陳代謝が鈍く体内から毒素や老廃物が出づらい人に多く見られます。胃腸に負担がかかる人工食品や肉類、人工甘味料、砂糖、菓子類、果物、アルコールは控えるようにすること。そして、ケチャップやマヨネーズ、油脂類、ドレッシングなど油脂を使う調味料も避けるよう心がけることで症状は改善されていきます。特に鼻づまりがひどい人は、牛乳や乳製品も摂らないようにします。

薬に頼る前に、体内の環境を整えよう

花粉症対策に抗ヒスタミン薬などの市販薬に頼る人が多いようですが、抗ヒスタミン薬の服用は脳に悪影響を与えます。眠くなる、気がつかないうちに作業効率が落ちる、話す速度が低下する、転倒したりすることもあるそうです。ひょっとしたら、居眠り運転で事故を起こす場合もあるのでは?こうした危険性を重く見て、アメリカでは4才未満、イギリスでは6才未満の子供が抗ヒスタミン薬を服用することを禁止されているとのことです。抗ヒスタミン薬は花粉症対策の薬だけでなく、市販の風邪薬や咳止め薬にもみられるので注意するべきです。

★人参とゴボウの味噌和え★

同割の量を乱切りにした人参・ゴボウを土鍋に入れ、自然水、きざみ昆布、梅干を入れて蓋をし、火にかけます。沸いてきたら、とろ火にして約2時間じっくりと煮ます。そのまま煮詰めて、最後に生味噌で和えて出来上がり。好みでいりごまを少々加えると風味が増します。

普段の食事は、玄米雑穀ご飯を主食とし、根菜(大根・人参・ゴボウ・レンコン)や海藻(昆布・ひじき・ふのり)、長期熟成味噌、漬物などの発酵食品や梅干を三度の食事にとり入れることをおすすめします。基本の調味料は、ミネラル豊富な海水塩、自然醸造の味噌や醤油、梅酢を使うようにします。お茶は、胃腸に良いどくだみ茶やビワ茶が効果的です。花粉症を改善・完治させるには、とにかく自然の食材を摂るよう心がけます。

鼻づまりを解消するには、どくだみの葉を塩で軽くもみ、筒状に巻いて、つまっている方の穴に30分くらい入れてみて下さい。その後鼻をかむと、スーっとして通りがよくなります。そして、鼻が詰まりやすい人は、牛乳・チーズ・バターなどの乳製品をしばらくの間控えてみてください。