シェフ佐藤の食と自然治癒力PART.13~「糖尿病は食事療法で改善・完治できる」

糖尿病という病気

日本国内の糖尿病患者は、老若男女問わず年々増え続けています。糖尿病とは、何らかの原因ですい臓のランゲルハンス島β細胞が破壊された1型糖尿病と、食生活が原因でインシュリンが不足する2型糖尿病があります。糖尿病には、インシュリンが分泌できないインシュリン依存型(若年性糖尿病)とインシュリンは分泌されているが、その機能が低下しているインシュリン非依存型があります。日本人がかかる糖尿病の95%はインシュリン非依存型とのことです。西洋医学では、糖尿病の治療に飲み薬やインシュリンが使われますが、その結果完治したという例はまだ聞いたことがありません。なぜなら、どの病にも言えることですが、西洋医学では根本的な病の原因を追求しないからです。血糖値が上がったらインシュリンで血糖を下げることで、ただ対処しているだけにすぎないのです。

インシュリンというホルモンは、血液中のブドウ糖をエネルギーとして利用する時に働くが、膵臓の機能が衰えると血液中のブドウ糖がエネルギーに変換されないため、血液中にブドウ糖が増えすぎてしまいます。この状態が「血糖値が高い」ということです。さらに血糖値が高くなると、合併症によって腎臓や眼、神経などさまざまな器官に障害が起きる場合があります。

日本に糖尿病が増えたのは戦後の食習慣にある

肥満の人は糖尿病になりやすいと思われがちですが、必ずしもそうとはいえません。肥満でなくとも、子どもの頃からの生活習慣が引き金となって2型糖尿病になる場合もあります。糖尿病になる人は、もともとすい臓からインスリンが出にくい体質で、長年の誤った食生活や生活習慣によって目詰まりを起こし、インスリンが出づらくなっているのです。

日本人に糖尿病が増えるようになったのは、戦後欧米型の食生活が取り入れられ、高たんぱく食品や乳製品、砂糖を多く使う菓子類、コーラなどの清涼飲料水を好み、こってりとした味付けや砂糖を多く使う料理を摂る人が増えるようになったからです。その上、化学調味料や食品添加物の普及が糖尿病その他の生活習慣病を増やしてしまいました。

糖尿病の原因にあたる食生活

糖尿病になる元の原因は食生活にあるのだから、食生活を正していくのが最短の治療法だと私は考えます。事実、私が今まで見てきた糖尿病の人たちは、チーズ等の乳製品、それらを使った料理、肉類や脂っこい魚などの動物性食品を日頃から多く摂る傾向にありました。遺伝性の糖尿病もありますが、身内に糖尿病患者がいないからといって安堵するのは禁物。普段何気なく食べたり飲んだりしているものに糖分が多量に含まれていることがあるからです。例えば、缶コーヒーや清涼飲料水、化学的に作られたインスタント食品、ペットボトル飲料、スイーツなど。糖尿病は自覚症状がなく、深く静かに侵攻していきます。糖尿病を改善・完治するには、絶対に治すという本人の強い意志と家族の協力が不可欠です。

糖尿病の食事療法⇒http://goope.bayt.30d.jp/14741/1304041324217aqq.pdf

 

糖尿病を改善する玄米菜食

今回は、シェフ佐藤おすすめの玄米菜食を紹介します。二枚蓋の土鍋でじっくりと炊いた紫黒米入り玄米雑穀ご飯に、すりおろした自然薯と溶かし味噌をかけたマツボ、梅干、燻製たくあんを添えました。大根と人参のきんぴら、マツボの味噌汁と一緒に。

★玄米ご飯に合う大根とにんじんのきんぴらのレシピ★
糖尿病を改善するには、玄米雑穀ご飯を主食とし、副菜は野菜・海藻中心の料理に。野菜は葉野菜よりも根菜を取り入れるようにします。これに漬物少々と梅干1個、海藻の味噌汁を添えます。調理には砂糖を使うことを避け、油脂もできるだけ使わない調理法を心がけますが、油を摂りたい時は太白ごま油を少量(ティースプーン一杯くらい)使う程度にします。