松田有真のミラクルHappy☆Life宮古島~しあわせ島時間PART.2 命を繋ぐ大事なお水⑧

宮古島の水は「“超”硬い水」?!

宮古島の「湧水スポット」のご紹介に入る前に、ここで一寸、閑話休題。「水」のテーマに関連して、ちょっとだけ「“水”ミニコラム」です……☆

 

水には大きく分けて、軟水と硬水があることは皆さんもご存じの通りですよね!日本では、生活用水の80%が「軟水」を使用していますが、一部の地域では「硬水」を使用している地域もあります。宮古島で使用されているお水も「硬水」です。それも「“超”・硬水」の部類に入ります。それはいったいなぜでしょう?

 珊瑚が隆起してできた宮古島の水は
炭酸カルシウムが多い

その理由としては、珊瑚が隆起して出来た島である宮古島は、主に石灰岩を主体とする地質であり、炭酸カルシウムが多く浸透した地下水を使用している為、その成分から宮古島のお水は「“超”硬水」となるのですね!しかし、宮古島の生活用水である「硬水」でお湯を沸かすと水が白くにごったり、シャワーの穴が詰まったり、台所のシンクや浴室の金属部分のみならず、浴槽まで白い鱗のようなカルシウム成分が付着してしまって、ちょっとお掃除やお手入れが大変! このため1999年(平成11年)4月から袖山浄水場で流動床式晶石軟化法(ペレットリアクター法)という浄化法を導入し硬度の調整を行うようになったそうです。この硬度を調整し、水の硬度を下げて軟水に近づける設備を作り浄水場では硬度低減化というのを行っているようなのです。より良い島の暮らしの為に、様々な工夫がなされているのですね!

そもそも「硬水」と「軟水」の違いって何?

そして、普段から良く耳にする「硬水」と「軟水」という言葉。これらは、そもそもいったいどんな基準で分類されているのでしょうか?まず、「硬度」についてのご説明から記しておきたいと思います☆

◆「硬度」ってなぁに?
硬度とは、水の中に含まれるミネラル量(カルシウムとマグネシウムの合計量)を数値化したもので、100以下が軟水、100~300が中硬水、300以上が硬水という風に分類されます。軟水~硬水の分類は下記の通り。
★きわめて軟水・・・・0~40ppm
★軟水・・・・・・・・・・40~80ppm
★やや軟水・・・・・80~120ppm
★やや硬水・・・・120~180ppm
★硬水・・・・・・・180~300ppm
★きわめて硬水・・・300ppm以上

一般的に「美味しい」と言われる水の硬度は10~100mg/L。それに対し、宮古島の原水の硬度は300mg/Lと、「超硬水」の部類に入るのですね! この軟水・硬水にはそれぞれどのような特徴があるのか?それぞれのお水の特徴を見てみましょう。

◆軟水の特徴
・軟水は日本人に特に好まれやすく、口当たりがまろやかで飲みやすい水である。
・浸透が早く、吸収性に優れている為カラダに負担をかけず新陳代謝を促進する。
・素材やダシの旨み、香りを引き出しやすいので、料理にも適している。
・赤ちゃんのミルク作りやコーヒー紅茶などの嗜好品についても、それぞれの味と香りがストレートに出てくるという特徴がある。
・赤ちゃんや高齢者など、デリケートな身体の人にも負担をかけないのが特長。
・老廃物の排出がスムーズになったり、 尿結石になりやすい人もなるべくミネラル量の少ない水を摂取するほうが予防、再発防止につながるといわれている。
・生活用水としては、石けんや洗剤が泡立ちやすいので、洗濯や浴用にも適している。など。

◆硬水の特徴
・料理では、肉などの灰汁が出やすくなるので、灰汁が多い料理には適している。
・洋風料理やパスタを茹でる時に使うとコシが出る。
・ただ、炊飯に使うとご飯がパサパサになる上、硬水独特の苦味やえぐみが強調されるので、淡白な和食料理には向かない。
・スポーツ後のカルシウム補給やダイエット、便秘解消に役立つ。
・その為、硬水にはなじみが浅い日本人でも、健康のために飲用している人は結構いる。
・ただ、胃腸に負担をかけやすいので、胃腸が弱い人や抵抗力の弱い人が飲むとお腹を壊すことがある。
・石けんなどの泡立ちが悪い。

こうして見ても分かるように、軟水と硬水にはそれぞれに特徴があるのですね! 私も大好きなお料理に関して言えば、和風料理には、軟水、洋風料理には硬水など、用途に応じて使い分けたり、体調や体質によってお水を使い分けたりしても良いのかもしれません。私も以前よりずっと「お水」に関心があり、美容や健康維持として、わざわざ海外から硬度の高いお水を取り寄せて飲んでいたり、その後は日本の「水素水」や各地の「湧水」をお取り寄せして飲んでいましたが、その都度、段ボールやペットボトルのゴミがでてしまう……。それがどうも地球に優しくないような気がしてならず、宮古島に移住した現在では、島の水道から流れる水を、さらに浄水器で浄化しそこからさらに波動アップの不思議な瓶に溜めて、飲料水やお料理の際に使用しています!

 

そして、次に引っ越す家では、パートナーの彼が教えてくれたお水の精巧な浄化システム装置や雨水を溜めてお庭の水まきに使用できる設備などを採用する計画をしているんですよ! 人間の体の殆どを構成している大事なお水、普段、私たちが摂取しているお水もさらに意識してみるとより良いお水との付き合い、快適な「お水ライフ」が送れるかもしれませんね!

 

昔の宮古島の水源
「洞井(ドゥガー)」「降り井(ウリガー)」とは?

少し話が逸れてしまいましたが、本題に戻ります☆こちらの記事では宮古島のかつての大事な水源であった「洞井」・「降り井」についてご紹介してみたいと思います。「洞井」・「降り井」は、それぞれ宮古島では「ドゥガー」「ウリガー」と呼んでいます。皆さんはもう慣れましたか? 独特の呼び方ですよね! 古くより宮古島での水の確保の方法としては、井戸を掘って水を得る方法や軒下に瓶を置き雨水から水を得る方法の他、石灰岩に自然に開いた穴(ドリーネ)から地下水を得る方法や人の手で掘られた井戸を使用する方法、そして、崖から湧き出る湧水を使用する方法などが採用されていました。島の地層を構成している石灰岩が陥没して出来た「ドリーネ洞窟」のさらにその奥にある泉の事を「洞井(ドゥガー)」や「降り井(ウリガー)」と言います。

 

普段、あまり耳にすることがない「降り井」(ウリガー)という言葉の意味ですが、その意味としては「ウリ」=「降り」 「ガー」=「泉・井戸」つまり“ドリーネによって形成された洞窟の湧水点の泉まで階段を降りて行く井戸”の事を言うのですね!「降り井(ウリガー)」の底辺が泉に達しない場合には、さらに奥底を掘り抜いた井戸もありました。このような「降り井(ウリガー)」を訪れると、長く連なる石段がいずれも窪んでいたり、すり減っていたりしていることに気が付きます。これは、古くから水を汲むために何度もこの階段を昇り降りして出来上がった苦労の跡。

昔の島の方たちにとって水の確保がいかに大変だったかという事をこのような形で、現在の私たちは改めて間接的に学ばせて頂くようですよね!次回の記事では、島内の代表的な「洞井(ドゥガー)」・「降り井(ウリガー)」をそれぞれご紹介してみたいと思います☆ いったいどんなところがあるのでしょうね!