古代中国医学の考え方「五臓六腑」とは その5~「肺」は気の調整、身体のバリア機能を司る

古代中国医学の考え方「五臓六腑」とは その5~「肺」は気の調整、身体のバリア機能を司る

皆さん、こんにちは。美容鍼灸師の折橋梢恵です。1月ももう終わりですね。1ヵ月があっという間に過ぎていく気がします。今年は私にとっては、幸先良いスタートになっている気がしますが皆さんはいかがですか? ただこの寒さは、もう少し続きそうですね。早く暖かくなるのが待ち遠しいです。さて今まで4回に渡り、古代中国医学の考え方「五臓六腑」についてお話をしてきましたが、今回は、「肝」、「心」「脾」に続き、4つ目の「肺」についてお話をしていきたいと思います。

肺は、気の生成に関わる重要機関
バリア機能を調節する

皆さんは「肺」というと、どんな働きを持つ臓器だと思いますか? 現代医学での「肺」の働きは、みなさんもご存知の通り、呼吸だと思います。気管支の末端にある肺胞で、血液中の二酸化炭素を外界へ送り出し、気管支から送られてきた酸素を血液中へ送り出すことで、ガス交換を行っています。では、中医学の「肺」は、一体どのような働きをすると思いますか? 実際に東洋医学(中医学)が意味する「肺」の働きについて見ていきたいと思います。東洋医学(中医学)における「肺」の主な働きとしては、以下の5つがあります。

★東洋医学における「肺」の働き
気の生成に関与し、また呼吸による気の出入りを調節する働きを持ちます。

気道を清潔に保持する働きを持ちます。
③体内における水分の輸送排泄を調節する働きを持ちます。
④気の調節と共に血液の運行を調節する働きを持ちます。
毛穴の開閉による発汗調節や皮膚のバリア機能を調節する働きを持ちます。

肺は身体を外敵から守ってくれる
肺の機能が低下すると風邪もひきやすい

これらの中には、現代医学にはない働きがありますよね? その中でも、特に「肺」の特徴的な働きと言うと、毛穴の開閉や発汗、バリア機能を調節する作用を持つことだと言われています。私たち鍼灸師が患者さんのお身体の状態を診るときに、「肌が乾燥する」、「風邪をひきやすい」、「咳や痰がでやすい」などの症状がみられる場合には、まずは肺の機能低下を考えます。「肺」が、肌の状態と深く関係していたり、外からやってくる様々な病気から身体を守る働きをしているという考え方は、現代医学にはない面白い考え方だと思います。例えば、抵抗力が弱く、すぐに風邪をひきやすいタイプの場合には、中医学では、風邪などのような外からやってくる様々な病気に対し、身体を守ってくれている「肺」のバリア機能の低下と考え、肺の機能を高めるツボを使った治療を行います。そこで今回は、「肺」の働きに関係するツボをご紹介したいと思います。

肺の機能を高めるツボ「太淵(たいえん)」

肺の機能を高める代表的なツボはいくつかありますが今回、ご紹介するツボは、「太(たい)淵(えん)」というツボです。
「太淵」の場所は、手首の内側、横じわのライン上にあって親指の付け根の脈が拍動するところにあります。このツボは、呼吸が苦しい時や咳や痰がでるときなどにゆっくりと呼吸に合わせて押してあげてください。きっと呼吸が楽になったり、咳や痰が出にくくなったりするでしょう。

次回は、五臓のうちの最後の臓器「腎」の働きについて詳しくお話をしたいと思います。