オーガニックでヘルシーエイジングライフPART.6~皮膚の生理機能に沿ったオーガニックスキンケアコスメ~

リッチな成分だけに惑わされない!
肌のしくみを考えてオーガニックコスメを選ぶ 

前回PART.5はオーガニックコスメの基本の内容でしたが、今回はもう少し掘り下げて皮膚の構造なども交え、どんなオーガニックスキンケアコスメが良いのかについてです。私は皮膚科を25年も転々としてアレルギーと肌トラブルが治りませんでした。しかし、ここ5、6年で食事、運動、生活習慣に気を付けオーガニックライフを送るようになってから、かなり改善されました。現在はエイジング対策も含めたケアを心がけていますが睡眠不足や肌のケアを怠り少し油断すると、てき面肌に反映します。そしてオーガニックコスメと言えども自分の肌に合うコスメがなかなか見つからず、多くのオーガニックコスメを試して、どんなものが皮膚の生理機能にかなっているのか突き詰めてきました。アルガンオイル、月見草オイル、キャッツクロー、ダマスクローズ、ビルベリーなどリッチな植物成分が入っているスキンケアコスメはたくさんあり、確かにお肌に良いとは思います。しかし、それより皮膚の生理機能にもっと必要な成分があり、その成分の入ったコスメを見つけるのはオーガニックコスメといえども至難の業。その成分とはどんなものか皮膚の生理機能を見ながら説明していきます。

皮膚の生理機能に沿った成分
皮脂膜の成分と同じ天然の界面活性剤
「レシチン」は美肌にマスト!

「赤ちゃんの肌のような」という言葉が美肌の代名詞のように、すべすべな赤ちゃんのような肌は水分、脂質、PH値(酸性・アルカリ性を表す度合)のバランスが良く、皮脂膜と呼ばれる自前の天然クリームが肌表面を覆っている状態。この天然クリーム皮脂膜は汗と皮脂が混じり合って作られており乾燥や細菌など皮膚のバリアの役割をしています。下の図のように表皮は角質層、顆粒層、有棘層、基本層から構成されていて、一番外側の角質層には水溶性の保湿物質が30~40%含まれる皮脂膜をつくっています。そして皮脂膜の成分がリン脂質。リン脂質がいくつも集まったものがレシチンです。ようするに、皮脂膜の成分はレシチンと同じということです。洗顔して化粧水をつけた後に肌の表面を保護するクリーム・乳液・美容液は、天然界面活性剤であるレシチン乳化のコスメが皮脂膜の保護に欠かせないものなります。

また、クリーム・乳液・美容液は水分と油分が基本成分ですがご承知のように混じり合いません。水分と油分を乳化する際に使われる乳化剤として人工合成した合成界面活性剤が使用されているのが一般的なコスメ。合成界面活性剤は発癌性があると言われており、アトピーやアレルギー、湿疹など皮膚疾患の原因になる可能性のあるものです。よって、植物成分である大豆レシチンを乳化剤として使用しているコスメが皮膚の生理機能に合ったコスメと言えます。そして、大豆レシチン乳化のコスメはオーガニックコスメにしかありません。

★見分け方のポイント
成分表示にレシチン、レゾレシチン、大豆レシチンとあればレシチン乳化のコスメと思って間違いありません。クリーム・乳液・美容液の他に、アイクリーム、日焼け止め、身体の皮膚も顔と同じ構造ですのでボディローション、ハンドクリームもレシチン乳化のコスメを選ぶといいと思います。レシチン乳化のコスメを探すとなると、オーガニックコスメでもそこまで多くはありません。お肌を美しくしたいと思っていらっしゃる方々には、根気強く自分の肌に合ったテクスチャーのオーガニックレシチン乳化のコスメを探して頂きたいと思います。

★洗顔料の選び方
加えて、洗顔料はこの自前の天然クリーム、皮脂膜が壊れない皮脂を取りすぎないものがベスト。洗顔で皮脂膜を取り過ぎてしまうと、乾燥や肌荒れの原因になってしまいます。スキンケアコスメを選ぶ場合、あくまでも天然のクリーム皮脂膜を軸に考え、皮膚の生理機能にかなったオーガニックコスメを選ぶことが大切です。前出のようなリッチな成分も魅力的ですが、スキンケアコスメを選ぶ場合一番大事なのがレシチン乳化のコスメです。これを是非、オーガニックスキンケアコスメを選ぶ際の目安にしてみて下さい。