シェフ佐藤の食と自然治癒力PART.11~「アトピー性皮膚炎を改善・完治させる食事」

将来糖尿病になる可能性も!? アトピー治療の副作用

アトピー性皮膚炎は、戦前にはなかった皮膚疾患で、欧米型の食事や化学調味料が出回るようになった戦後以降に増え続けています。アトピー性皮膚炎は、体内に過剰に取り込まれた化学的な物質を体外へ排泄させる働きによってできる皮膚病です。体内の酵素やビタミンB群が不足しているところに糖分をたくさん摂ると分解・解毒・燃焼できなくなり、異物ができます。これを処理するために白血球が抗体を作り、ヒスタミンをかけてこの異物を溶かそうとします。この時に皮膚にできる炎症が、アトピー性皮膚炎です。薬でこの症状を抑えようとすると、皮膚以外にも耳や気管支の疾患になり、数年後には糖尿病などの慢性的な病気にもなりかねません。

アトピー性皮膚炎を根本的に治すには食生活の改善が必須!

アトピー性皮膚炎を根本的に治すには、食生活の改善が必要です。アトピーに適切・不適切な食材・食品と調理法を理解し、数年以上適切な食事を続けて免疫力を高めていくことでアトピーの再発を防ぐことができます。

【アトピーの原因となる食材・食品】
• 化学調味料、人工着色料や人工香料、防腐剤、亜硝酸ナトリウムを含む食品(食品添加物が含まれたハム・ソーセージ、 カップラーメンやレトルトなどのインスタント食品、ソース、ケチャップ、マヨネーズなど)
• トランス脂肪酸(マーガリン・ショートニング等。市販のスナック菓子やパンに使われていることが多い)

【症状を悪化させる食品・食材】
• 単糖類(チョコレート・ハチミツ・果物等)、二糖類(砂糖・牛乳等)、特に人工甘味料
• 動物性食品(肉類、卵、エビ・蟹などの甲殻類や甲殻類を餌とする鮭・マグロ・青魚、イクラ・タラコ等)
• カレー粉や香辛料などの刺激性食品
• チーズ・ヨーグルト・生クリーム、その他すべての乳製品

 

▼野菜の梅肉蒸し

適度な酸味が食欲も増進!

アトピー改善の主食は、玄米・雑穀ご飯が一番です。雑穀は、ひえ・あわ・きびをおすすめします。これに昆布だしや干し椎茸のだしを使った海藻の味噌汁を添えます。副菜は、長時間煮た根菜の煮しめや野菜の梅肉蒸しがいいです。砂糖+油の料理は痒みが増す原因となるので、煮る・焼く・蒸すなどのできるだけ油脂を使わない調理法を心がけます。アトピーの人は、低体温の傾向があるので、身体を冷やす作用がある生野菜や麦類も控えるようにしましょう。

【レシピ】
材料:梅肉・千切りにした人参・白菜(キャベツでも可)・昆布(湿らせて包丁で切るか、ハサミで細く切る)・えのき茸・生味噌(あれば)

(1)材料をすべてステンレスのバットまたはボウルに入れ適量の梅肉で和えます。
(2)これを蒸し器で20分程度、圧力鍋の場合は10分ほど蒸してその後10分ほど蒸らします。

最後に生味噌で和えても美味しいです。これが玄米・雑穀ご飯にとても合います。この料理は、冷たくてもおいしいので、たくさん作って冷蔵庫で保存しておくと1週間は持ちます。ぜひ、試してみてください。